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専門医に聞け! Q&A 流行する風疹への対処法

 Q:先月結婚したばかりです。子供をすぐにつくる予定ですが、風疹が流行していて気になります。どうすればよいでしょうか。アドバイスをお願いします。(32歳・地方公務員)

 A:風疹は、ウイルス(風疹ウイルス)が原因で発熱、発疹、リンパ節腫脹等を引き起こす病気です。三日ばしかと言われ、2、3日で症状が消えますが、問題は妊婦が感染した場合です。
 伝染力は水痘やはしかより弱いのですが、妊娠初期にかかると、流産する確率が高くなったり、先天性風疹症候群の子供が生まれることがあります。そのリスクは妊娠の早い時期ほど高く、症状も重くなります。
 先天性風疹症候群では、心臓奇形、白内障、難聴などを引き起こすので厄介です。当然ですが、妊婦は感染しないに越したことはありません。

●妊娠する前に予防ワクチンの接種を
 まず、あなた自身、風疹にかかったことがあるでしょうか。記憶があやふやならば、予防ワクチンの接種を受けてください。奥さんも過去に感染したことがないなら、抗体(免疫)はないので感染する恐れがあります。予防ワクチンの接種を受けましょう。
 風疹は数年ごとに大流行しますが、今回の流行では20〜40代の男性に感染者が多いことがわかっています。子供をつくる世代に多いわけで、夫から妻へと感染することもあります。
 一方、すでに妊娠している場合には、予防ワクチンは接種できません。また、接種後2カ月間は避妊するように勧められています。
 もし、過去に風疹にかかったことがなく、予防ワクチンの接種もしていないのに妊娠がわかったら、感染しないよう十分注意することが求められます。
 風疹の主な感染経路は飛沫感染、つまり、咳やクシャミを介して伝染します。妊娠中も歩くなど運動することは必要ですが、人混みにはなるべく行かないでください。どうしても行かざるを得ない場合には、ウイルス対応のマスクを正しく着用して出かけましょう。
 風疹予防で一番大切なことは、風疹にかかっている人を家に入れないことです。当たり前のことですが、親戚が風疹にかかっているのに、知識がなく妊娠祝いをもってくることなどもあり得るのです。
 こういう場合気丈に、「風疹は胎児によくない影響をあたえるので来ないでください」ときっぱり言いましょう。
 治りかけているのにと、相手は気を悪くするかも知れません。しかし、後で妊婦の風疹罹患についての知識を教えられたときには理解してくれるでしょう。

牧典彦氏(小山病院院長)
自律神経免疫療法(刺絡)や加圧トレーニング、温熱療法、オゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を牧病院(大阪市)で実践。小山病院(大阪市)院長。

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