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“台湾の大王”、日本で年俸が4倍に? 各国プロ野球選手の年俸を比較、メジャーは平均額も桁違い

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菅野智之

 18日、韓国プロ野球リーグ(KBO)が選手の2019年年俸集計結果を公表した。平均年俸は1億5000万ウォン(約1500万円)で、元ソフトバンクで現ロッテ・ジャイアンツのイ・デホ選手は年俸25億ウォン(約2億5000万円)で3年連続トップの栄冠に輝いた。

 「イ選手の年俸はソフトバンク時代の5億円(推定、以下同じ)と比べると落ちますが、それでもKBO史上最高額でした。日本とアメリカ球界からの誘いを断り、金銭面よりも『古巣のファンに恩返しがしたい気持ちの方が強い』と、イ選手は復帰会見で語りました」(スポーツライター)

 一方、2019年日本プロ野球選手の最高年俸は巨人・菅野智之選手の6億5000万円だと各スポーツ紙が報じている。この金額は2004年、メジャーから横浜に復帰した佐々木主浩氏に並ぶ、日本人選手史上最高額だという。今季の平均年俸はまだ発表されていないが、日本プロ野球選手会が2018年5月に発表したデータによると、同年の全球団選手の平均年俸は3955万円だった。

 両国の平均年俸を比べると、日本の選手は韓国の選手より2.6倍多いことになる。

 一方、台湾プロ野球リーグ(CPBL)は月給制で、今季の契約更改交渉はまだ終わっておらず最高月俸の選手は決まっていない。台湾プロ野球会のデータによると、2018年度の平均月俸は15万3000台湾ドル(約55万円)、最高額は中信兄弟・林智勝(リン・ジセン)選手の120万台湾ドル(約429万円)だった。12カ月分で計算すると、平均年俸は約660万円、最高額は約5148万円になる。

 今季、台湾のラミゴモンキーズから日本ハムに移籍した“台湾の大王”こと王柏融(ワン・ボーロン)選手の2018年の月俸は50万台湾ドル(約179万円)で、年俸に換算すると約2148万円だと、現地メディアが報じた。各スポーツ紙によると、王選手は日本ハムと今季、年俸9000万円、3年契約で総額4億円プラス出来高払いの大型契約を結んだ。年俸は一気に4倍となったという。

 「2017年に台湾政府が公表した大卒初任給は2万7055台湾ドル(約9万7000円)でした。一方、日本の厚生労働省が2018年11月に公表したデータによると、同年の大卒初任給は20万6700円だったので、日台の賃金差は約2倍です。プロ野球選手と大卒の差は、日本では約16倍ですが、台湾はわずか5.6倍。これが原因かもしれませんが、台湾選手の海外志向は日本の選手よりはるかに強いと言われます。王選手も出身高校の野球部監督の話によると、『高校の時から海外のプロ野球リーグで活躍したい』と言っていたそうです」(台湾スポーツライター)

 しかし、メジャーの場合はケタが違う。米全国紙『USA TODAY』が6日に掲載した2019年MLB年俸ランキングによると、第1位はナショナルズのマックス・シャーザー選手の3740万ドル(約41億3225万円)。日本人選手最高額は22位のヤンキース・田中将大選手の2200万ドル(約24億3457万円)だ。今季の平均年俸は発表していないが、2018年は409万5686ドル(約4億5311万円)だったという。

 田中選手も、楽天に所属していた2013年の4億円と比べると、年俸が約6倍になった。アメリカン・ドリームは、やはり日本とはケタ違いだ。

文・内木未希

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