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横浜DeNA“ハッカー集団”の暗躍でペナント巻き返し

 やはり、ベイスターズは馬群に沈むテレビ馬だったのか−−。交流戦終盤の連敗はペナント再開後の広島戦でも止まらず、首位陥落どころか最下位がすぐそこまで迫っている。

 “名将”から一転、中畑清監督の評価は大暴落。ところが、球団首脳は「7月の再浮上」に揺るぎない自信を持っているという。それを如実に物語っていたのが、6月20日に都内で開かれた横浜DeNAベイスターズの親会社ディー・エヌ・エーの定時株式総会。株主から「地域貢献」を問われた南場智子オーナーはこう答えた。
 「スタジアムのプレーで横浜を盛り上げていくのが一番。連敗していて心配を掛けているが、まだシーズンは半分も終わっていない。応援をお願いします」
 詫びるどころか、DeNAのペナント制覇に自信を隠さなかった。南場オーナーは“強いのか弱いのか”正体不明のこのチームの全体像を掌握しているのだ。

 交流戦前までは29勝19敗(貯金10)、巨人に2差をつけての首位。ところがパ相手の交流戦では3勝14敗1分け(借金11)の12位。ベイスターズの自滅でセの首位に浮上した巨人も、交流戦では7勝11敗の11位だった。これをパとセの実力の差と決めつけるのは早計。DeNA球団関係者は「パとセのスパイ能力の差」と一刀両断する。

 コーチが相手選手の癖を盗むなどの勘に頼る手法はもはや過去の遺物。ベンチとは別チームの精鋭部隊がパソコンを駆使してあらゆる情報を入手、それをリアルタイムに選手にフィードバックするのが現代流で、まさにこれこそが“パ・リーグ流”。DeNAもソフトバンクや楽天に倣って選手個々の能力を数値化し、クラウドシステムで情報を一元管理する『ミナト・システム』を開発。相手、自軍の選手の状態、得手不得手を数値化した。序盤の快進撃はこれが奏功しての首位だった。
 中畑監督は選手を鼓舞するのが役目で、実質采配はコンピューターが振るっていた。大本営はベンチではなく、横浜スタジアムに設けられたチーム戦略ルーム。ここに足を運べば、欲しい情報がすぐさまテレビ画面に登場。この様子は6月17日に放送されたNHK『クローズアップ現代』でも紹介された。
 しかし、この『ミナト・システム』にはパ球団の詳細な情報は入っておらず、今回の交流戦では全く歯が立たなかった。これが連敗の原因で、リーグ戦に戻ればまた状況は変わってくる。

 現在、DeNAのエンジニアたちがリーグ戦再開に合わせて最新の情報をインプット中。アップデートされたコンピューターが再起動することで、DeNAの7月反攻がリスタートすることになる。

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