他にも、ソフトバンクの武田翔太、大竹耕太郎、オリックスの宮崎祐樹が、自身のインスタを利用し、サインを求めるマナーの悪いファンに対し、苦言を発信していた。
この野球選手のSNS利用の現状に対しファンは、「言ってる事は正しいけど、動画配信なんてするもんじゃない」「選手がSNSでファンを愚痴ると炎上になりやすいので、気を付けたほうがいい」「発言の一部だけ切り取られると誤解を招く可能性がある」など、心配の声も上がっている。
野球選手のSNS投稿に関する不祥事といえば、2018年1月8日に楽天・オコエ瑠偉選手と未成年の石原彪選手は居酒屋でインスタライブを配信したことが話題となった。酔っ払ったオコエは無許可で店内にて動画撮影したことを理由に店員に注意され、その一部始終を配信して炎上した。同月29日、日本ハム・中田翔選手とチームメイトがアメリカのスーパーにて、悪ふざけでショッピングカートに乗る写真をインスタに投稿。その非常識な行為に批判が殺到し、のち謝罪するに至った。
そんな中、最も世間を騒がせたのは、巨人・篠原慎平選手の“全裸パーティ事件”だ。2018年6月10日、篠原が飲み会で全裸となり、その様子をチームメイトの河野元貴選手が撮影。その動画を篠原選手の鍵付きインスタに配信し、騒ぎとなった。両選手はその後謹慎処分を受け、10月26日に球団から戦力外通告を受けたという。
この騒動を受けてか、巨人・原辰徳監督が「選手のSNS禁止令」を予告したと、今月3日の東京スポーツが報じ話題となった。原監督は、選手のSNSについて「有名人たちがSNSとかで自分で話すのはダメ。都合良すぎ」と批判し、「ジャイアンツの選手もやっちゃいかんですよね。言いたいことがあるなら俺たちか新聞記者に言え」と続けたという。
SNS利用は悪いことだけではない。SNSを積極的に活用し、ファンと交流し、チームに貢献している選手もいる。横浜DeNA・山﨑康晃選手は、自身やチームメイトのオフ写真をツイッターで投稿し、ファンから「侍ジャパン広報部長」と言われている。球団取材で、山﨑選手によるSNS特別講座を開催したというくらいだ。
とはいえ、誰もがSNSを正しく利用できるわけではなく、各球団もトラブルとならないための対策を取り始めたようだ。巨人球団は2018年6月20日、リスクマネジメントの専門家を招ぎ、首脳陣と選手を対象に、SNS使用法や注意点を説明し、勉強会を開催。ヤクルト球団も、2014年からキャンプでSNS使用に関するセミナーを開催した。
プロ野球選手のSNS使用は、球団にとっては諸刃の剣だ。いつか大きい騒動を起こしてしまわないか、球団としても心配の種だろう。