同ドラマは、山梨の貧しい家に生まれた主役の安東はな(吉高由里子)が、東京の女学校で英語を学び、故郷での教師生活を経て翻訳家の道へと進む半生を描いた物語。原案は、村岡恵理の著書「アンのゆりかご」で、脚本は「Doctor-X〜外科医・大門美知子〜」(テレビ朝日)などを手掛けた中園ミホ。
前作の「ごちそうさん」(杏主演)、前々作の「あまちゃん」(能年玲奈主演)は大ヒットした。とりわけ、「ごちそうさん」全150話の平均視聴率22.4%(14年1月4日のスペシャル版を含めると22.3%=数字は以下、すべて関東地区)をマークし、ここ10年の朝ドラでトップとなった。今世紀では、国民的ドラマとなった13年後期の「ちゅらさん」(国仲涼子主演)=22.2%=をも抜いて、02年前期の「さくら」(高野志穂主演)=23.3%=、01年後期の「ほんまもん」(池脇千鶴主演)=22.6%=に次いで3位となる高視聴率を記録した。
それだけに、「花子とアン」にかかるプレッシャーを相当なものがあったが、初回(3月31日)は、「ごちそうさん」初回の22.0%には及ばなかったものの、21.8%と上々。
第1週(3月31日〜4月5日)は21.6%で、「ごちそうさん」第1週の21.1%を上回る好スタート。第2週(同7日〜同12日)は21.5%で、「ごちそうさん」第2週の21.2%を超えて、2週連続、「ごちそうさん」を上回っている。
主役の安東はなの少女期は子役の山田望叶が演じ、吉高がようやく登場したのは第12話(同12日)の終盤。主演の吉高抜きで2週間、これだけの高視聴率をキープできたのは視聴者の期待の表れ。吉高が本格的に登場する第3週以降、数字がどう推移するか、注目されるところ。
(坂本太郎)