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プレミア12の視聴率で評価一転 前田健太のMLB人気が上昇か

 前田健太(26=広島東洋カープ)が大型契約を勝ち取りそうだ。

 11月11日に行われたプレミア12の日本対メキシコ戦は、テレビ視聴率が16.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録した。この数字に大きな反応を見せたのは、侍ジャパンを運営するNPBエンタープライズではなく、メジャースカウトの面々だった。ア・リーグの某球団スカウトがこう言う。
 「メジャー志望を持つ日本人選手、FAや入札制度での海外移籍が囁かれる選手の調査は継続して行われます。彼らが米球界で通用するかどうかは当然ですが、日本企業からの広告出資などが期待できる選手か否かも、重要な評価ポイントになります」

 地上波でのプロ野球中継が激減して久しい。また、たまに中継されたとしても視聴率がイマイチだったりもする。その点からすれば、対メキシコ戦の視聴率はかなり高い数値だった。準決勝までは順調に勝ち進んでいたことなど他にも要因はあるだろうが、米スカウトたちは「前田の人気を改めて評価しなければならない」と語っていた。
 「おそらく、前田は大型契約を提示されるはずです」(同)

 前田は、今オフ中に入札制度で米球界挑戦することが既定事実のように報じられている。チームOBのなかにも、それを否定しない者もいたほどだ。
 これまでの前田に対する米球界の評価は「シーズンを通して、先発ローテーションを守りきる」であろうが、「ダルビッシュや田中将大のようなエース候補ではなく、ローテーションの3番手以降」と、あまり高くはなかった。
 また、前田は入札制度での米球界挑戦となるため、最高で2000万ドル(約24億円)の応札金が必要になる。通常、入札制度で日本人選手を獲得するとき、どの米球団もこの落札金2000万ドルを含めた枠内で契約をまとめようとする。したがって、ローテーションの3番手以降である前田は「広島在籍時よりも年俸が落ちる」と目されていた。
 その状況がメキシコ戦での高視聴率で一変したのだ。「前田を獲得すれば、球場広告を出す日本企業もある。日本からの観光客も…」と考える球団が出てきたという。

 投手出身のプロ野球解説者がこう続ける。
 「前田はフルシーズン、中4日で投げた経験はありませんが、完投試合も多いので、スタミナ面では問題ないと思う。メジャーは先発、中継ぎ、クローザーの役割分担がされていますし。今回のプレミア12での前田は、ストレートで力勝負に出たりと、シーズン中とは違うピッチングも見られました。メジャーを意識しての投球でしょう」

 西海岸の球団を希望しているようだが、レッドソックス(東海岸)が熱心との声もある。レ軍は昨オフに、先発ローテーション投手5人のうちの4人を入れ換えたが、これが大失敗だった。先発陣の防御率はリーグワーストになり、「今オフは大金を注ぎ込んででも好投手を獲る」と躍起になっている。
 誰がどのようにソロバンを弾いて前田の移籍が成立するか、いまから楽しみである。

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