山根氏は、奈良県の出身の選手に対し有利な判定を出すよう指示したとされる「奈良判定」について聞かれると、「人情的に俺(奈良)につけてくれても良いんじゃないの」と言ったなどと主張し、「審判の判断に関わったことは全然ない」と否定する。
さらに、過剰要求についても、「カンロ飴もチョコレートも遠征するときは家内がスーツケースに(必要なものを)入れてくれている。(用意されたものは)完食しませんから。僕はよう食べませんから。僕はタッチしていませんから」と「要求」を否定した。
スポーツライターの小林信也氏から「定款にない終身会長が強烈な存在になっていたのでは」と指摘されると、「終身会長の名前を頂かんでも強烈なインパクト持っていますから。僕は強面と言われていますからね、僕自身は何言われてもびくともしません」とバッサリ切った。
ガッツ石松氏から、「先生がやってきたことはね、実績は認めるんですよ。世間もボクシング関係みんなもね。でも評判悪いですよ。なぜ悪いんですかね、高い実績があるのに」と聞かれると山根氏は、
「出来過ぎたと思う。やっかみですよね。アホやったら言いませんよ。歴史でない問題が起きてますからね、あの男が会長になってね、金メダルと銅メダル取れると思っていません。だけど世界にはね、どの組織でも一緒だと思うんだけど、やっぱり顔がなかったら無理なんですよ」
とコメント。自分が顔として引っ張ってきたと主張する。しかし、ガッツ氏は「連盟の歴代会長はマネージャー的な人を置いて下に伝えていた。先生は直接ドーンと行くから誤解を招いている」と指摘。それに対し、山根氏は「過去の人は過去の人でいい。僕自身は改革しなければいけない大仕事があった。人任せでは改革ができない」と切り捨てる。これにガッツ氏は「それが誤解を招いている」とした。
徐々にヒートアップする山根氏が怒りを見せたのが、村田諒太選手がオリンピックの決勝を戦った際、これまでのセコンドではなく、山根氏の息子をセコンドにつけた話。これについて山根氏は「アマチュアの場合はどっちかを勝ちにしなければいけない。決勝の日は世界で名前の通った山根姓の(セコンドをつけた)。政治的な問題でつけたのは事実です」コメント。
ビートたけしから「息子さんがセコンドについたほうが採点のとき、採点者に相当プレッシャーが掛かるということですか?」「その通りです」とコメント。採点で有利にするため、会長の息子をセコンドにつけたと認めた。
せいじはこれを聞いて、「選手に対する冒涜」と激怒。さらに、「名前があるからなんてそれは失礼だし、なんてことを立場の影響力ある人間がテレビで言ってるのか。幻滅しました」と言い放つ。
そして、ガッツ氏から「村田は山根先生のことあまり良く思っていませんよね」とツッコミが入ると、せいじは「そら、そうですよ。こういう考え方の人ですから選手がついてきませんよね」再びと怒りを見せる。
これには山根氏もカチンと来たようで、「君は選手がついてきてるかきてないかどうしてわかるの?」と質問。せいじは「擁護の声がまったく聞こえてこない」と説明。山根氏は「選手は言えないだろう」と語るが、しばらくして番組が不自然にカットされ、「今日の番組はこういう話が出ると思うんやったら出てませんね。最初から最後まで僕の話が出るんですけど。そろそろ切り替えてもらえませんか」と不快感を示し、スタジオはかなり緊迫したムードに。
これにガッツ氏は「先生ね、先生の言ってることはね昔だったら通ったんですよ。今の時代はだめなんですね。そういう時代なんですよ」と諭すが、山根氏は「そうですね」と流すのみ。
そして、「退任したあとの心境」について聞かれると、「(自分は)すごい男やと思う。そこらの鼻くそやったらね、誰も取り上げませんよ。そんだけの価値のある男、叩くにはもってこいですよ。だから僕は今が一番幸せです」と語った。
そして、辞職理由については「反社会勢力とつきあいがあったから辞めた。それがなければ辞めてません」と啖呵を切ってみせた。
このやりとりに、ネットユーザーの反応は様々。終始高圧的な態度を取り続ける山根氏については批判が多く、「感覚がおかしい」「子供のよう」「嘘ばかりついている」など厳しい意見が。ただし、「逃げずにテレビに出る姿勢は評価できる」「正直話していることは評価できる」と、擁護する声もあった。
また、「政治的にセコンドを変えた」件にせいじが激怒した件については、「政治力も必要」「綺麗事だけでは世界で勝てない」「世界で勝つためには必要な行動」と言う声も出た。
現在、『TVタックル』に限らずテレビ出演を続け、タレント転身が囁かれている山根氏。アマチュアボクシングのために尽力していたことは間違いないのだろうが、終始高圧的な態度は、ガッツ氏の言うように、時代にマッチしない人物と言わざるをえない。