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大阪杯(GII、阪神芝2000メートル、5日) 本紙・谷口はサンライズマックスを指名

 「正直、実績はあの2頭が抜けとる。ウチのは、まだGIIIしか勝ってないんだからな」。週中の栗東トレセン。囲まれた記者に、朴訥(ぼくとつ)な口調でこう切り出したのはサンライズマックスを送り出す増本調教師。

 増本師といえば、“へんこ”で超有名。だが、この日のトレーナーはちょっと違っていた。「こんな大勢が取材に来たら、みんなの迷惑になる」と自ら席を立ち、囲み場所をスタンドの調教師席から、人気のない非常階段へと移動した。丁重に取材陣を扱うことなど、異例中の異例だ。それだけ、愛馬が絶好調ということなのだろう。
 そのサンライズマックスは5歳春にしてわずか14戦のキャリア。カイ食い難や脚元の不安等々、苦難の道のりがあったことが暗に示されているが、“小さな巨人”と称された父ステイゴールドが大器晩成型だったように、当馬も今年初戦の小倉大賞典を快勝。「久々でトモの傷腫れなんかもあったけど、意外と前へ行けたし、ああいうレースで結果を出せたのは大きな収穫だった」とトレーナーは納得の表情で振り返った。

 中間はひと息入ったものの、坂路とコースを併用して熱心に乗り込まれてきた。
 「すごく順調。(昨秋の)毎日王冠当時はイレ込みが激しくてパニックになっていたけど、今は落ち着き十分。坂路に行くときもイヤイヤをすることがなくなったし、体を動かすことにストレスを感じなくなったみたい」とは原田厩務員。
 一方、増本師も「今まで走った中では一番いい状態で出走できる」と自身満々。「ビュッと突き放すような派手な勝ち方はせんけど、激戦になったら強いで」とトーンは上がるばかりだ。もちろん、冒頭の2強に対する敬意を表した言葉は、「オレの立場からすると、一応、胸を借りるといっておかないとしょうがないやろ(笑)」。ただの社交辞令だったのはいうまでもない。
 ディープスカイ、マツリダゴッホの2強にひと泡吹かせる! 究極の状態に仕上がったサンライズマックスの野望は、今まさに燃えに燃え盛っている。

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