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いつも履いている靴が履けない! 脚の「むくみ」に見え隠れする危険なサイン(1)

 朝、会社に履いて来た靴が、夕方帰る時には靴ベラが必要な程きつくなっていた。また、腕時計も日によってきつい時があり、バンドの穴をずらしてはめることが時々ある…。これらの現象を、一般に「むくみ」という。だが、その裏にはストレスが関係していたり、高血圧性の腎機能低下や心臓病、肝臓病などが原因している場合がある。たかが「むくみ」では済まされない、危険な病気も潜んでいるのだ。

 「むくみ」は、どうして起こるのか。まずは、そこから入ってみよう。
 人の体というのは、ご存知のように大部分が水分(体液)で覆われている。つまり、体を形成している細胞や血管の中など、組織のすき間には体液があって、普段は一定のバランスを保っている。
 ところが、何らかの原因でバランスが崩れ、体液が余分に溜まった状態になることがある。それは手や足だけでなく、顔や内臓などのあらゆる部分に出る可能性がある、と専門医は説明する。
 「それを総じて“むくみ”と言いますが、とくに重力の影響で足首やすねといった体の下の部分に出やすい。それも、筋肉の比較的少ないところです。体の中では、常に毛細血管の中から外へ体液が漏れ出ていて、この体液によって細胞や組織に栄養分が運ばれている。しかし、それが何らかの病気で漏れ出る体液が多過ぎたり、リンパ管や再吸収しようとする毛細血管の働きが悪くなると、今度は細胞や組織の間に体液があふれてしまう。目で見ても、触ってもわかるくらいの“むくみ”が出てしまいます」
 東京・大田区で総合クリニックを営む医学博士、久富茂樹院長は「むくみ」のメカニズムをこう語る。

 我々の体には血液を循環させるための血管(動脈と静脈)が網の目のように張り巡り、また体液の“下水道”ともいえるリンパ管も同様である。これらの「管」を通ってからだの隅々まで血液が循環し、栄養が送られる。
 血液の役割りは、他に酸素を送ったり二酸化炭素を回収する、あるいは栄養分を運ぶ一方で不要物を回収、免疫を担当する白血球を運搬して細菌やウイルスをやっつけたりする。そしてそんな役目をする血液を心臓に戻す働きをするのが静脈とリンパ管というわけ。このどちらかの働きが衰えてしまうと、むくみが発症する。

 電化製品を取り扱う会社の部長を務める金森高志さん(52=仮名)は、基本的には終日社内で仕事をしている。
 朝9時に出勤するとサンダルに履き替え、夕方退社時に靴を履く。
 ところが最近、帰る時に履く靴が明らかにきつくなった。朝、家を出る時は靴ベラがなくても履けたものが、会社を出る時は靴ヒモを緩めたり、靴ベラが不可欠。それほどむくんでいるのだ。手で触ると、靴下のゴムが当たる部分から足首、甲にかけて、腫れ上がったように「むくみ」があるのがわかる。
 不安になった金森さんは、自宅に近い病院に行き、診察を受けたところ「腎不全の疑いがある」と言われた。

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