「レスリングは、東京五輪から階級が刷新されます。女子は50、53、57、62、68、76㎏級となる。伊調は58、63㎏級で頂点に立ったが、53㎏を目指すことになるでしょう」(体協詰め記者)
伊調はこれまでも体重が足らずに出ていたという。しかし、そうなると53、55㎏級で世界を極めた吉田が狙う階級とぶつかる。
「国内大会ではまだ従来の階級が使われます。2人が現役を続けるのなら、直接対決は東京五輪までのいずれかの世界大会で実現しますが、まずは吉田の進退が注目です」(同)
吉田は至学館大学副学長で、レスリング部のコーチでもある。同大学といえば、パワハラで問題となった栄和人氏が指導者復帰して、すぐに解任されている。
後任は近く発表されるが、吉田はその有力候補の1人だ。
「東京五輪を目指すのなら、吉田も伊調同様、来年の世界大会に出ておかなければなりません。監督兼任の選択もあり得ますが、吉田は後輩からの人望も厚い。同大学には軽量級の強豪選手も多いので、吉田の愛弟子が伊調と対戦する可能性も高い」(関係者)
6月の明治杯では、伊調と同じくパワハラ被害者である田南部力コーチの娘、夢叶が59㎏級に出場。決勝まで勝ち上がれば至学館OGの川井梨紗子とぶつかるため、この間接遺恨に注目が集まったが、準決勝で夢叶が敗れた。
「伊調が57㎏級を避けるのは、この川井がいるからです。また、伊調と吉田の不仲説は以前から囁かれていた。直接対決でオトシマエを付けるか、それとも教え子たちによる代理戦争になるか。関係者らも2人の選択に興味津々ですよ」(スポーツ紙記者)
遺恨バトルの行方やいかに。