こたつのお供といえば、みかん。足元を暖めながら、ひんやりしたみかんを食べるのが、なんだか贅沢に感じます。みかんはとても体に良い食べ物とも言われていますね。
では、詳しくはいったいどんな効能があるのでしょうか。看護師の大木アンヌさんにお聞きしました。
■人間は体内でビタミンCを作れない
「みかんに含まれる代表的な栄養素といえば、ビタミンC。生きていく上で欠かせない栄養素です。実はほとんどの哺乳動物が、自らの体内でビタミンCを作り出すことができます。しかし、人間にはその機能がありません。進化の過程で失われてしまったようです。そのため、食べ物から摂取する必要があります」
■美肌効果と若返りを
「風邪予防にみかんを食べると良いというのはよく言われますが、これはビタミンCに免疫力を向上させる効果があるからです。クエン酸による疲労回復効果も予防に繋がります。ただ、みかんには体を冷やす効果もあるので、食べ過ぎには注意が必要。ビタミンCには、メラニンの生成を抑制する働きがあるため、美肌効果が見込めます。また、コラーゲンの生成にも関わる栄養素なので、肌の若返りが期待できます」
■骨粗鬆症を予防
「他にも、豊富に含まれているのが食物繊維です。言わずと知れた整腸作用を促す栄養素。腸が綺麗になれば、肌の吹き出物などの予防になり、美肌効果に繋がります。みかんの橙色の成分となるβクリプトキサンチンには、骨粗鬆症を予防する効果があります。歳を重ねるほどに食べて欲しい食品と言えますね」
■皮ごと食べるにはお鍋で
「多くの野菜や果物がそうであるように、みかんも皮にこそ栄養が豊富に含まれています。ですから、そのまま捨ててしまうのはもったいない。かといって、みかんの皮をそのまま食べるのもどうか。そういう場合にお勧めしたいのが、お鍋に皮ごと入れる使い方です。こうすると、栄養素が流れ出して、食べなくても汁で補給することができます。農薬の心配をされるかもしれませんが、国内のものであればほぼ問題はありません。心配な方はよく洗ってください」
美味しいみかんを選ぶのには、軸の部分を見るといいのだそう。鮮やかな緑色をしていると新鮮で、切り口が細いものを選んだほうが、大味にならずに甘くて美味しいようです。参考にしてみてください。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。