同グループを卒業したメンバーで記憶に新しいのは、4月に卒業コンサートを行った生駒里奈だろう。泣き虫だった駆け出しのアイドル時代から立派に成長し、謙虚さも忘れない姿勢は業界関係者から好感度も高いと言われている。また、女優としての演技力にも定評があり、今でも多くのファンから支持されている。競争率の激しい芸能界で、卒業後もうまく女優へと転身したケースと言えるだろう。ところが、卒業と同時に芸能界を引退した橋本奈々未のような珍しい例もある。
2011年、橋本は東京の美術大学在学中に乃木坂46の1期生オーディションを受けて見事合格。2012年には1stシングル「ぐるぐるカーテン」でCDデビューしている。華やかな芸能界にあこがれて応募したその他のアイドルとは違い、実家が貧乏でアルバイトをしながら大学に通っていたため、「番組ロケの弁当」欲しさに芸能界入りしたという珍しいタイプだ。
乃木坂46のメンバーになってからは、タレント・女優・モデル…と、恵まれた環境の中で活動が続いていく。2015年8月に発売した初のソロ写真集『やさしい棘』では週間推定売上2万607部を記録。翌年10月には、乃木坂46の16thシングル「サヨナラの意味」で初のセンターになることが発表されるなどアイドルとして絶頂を迎えていた。そんな矢先に橋本は、グループ卒業と芸能界引退の意向を表明。その主な理由は、“家族の経済状況が変わり、弟の大学費用が免除されたこと”“母親から「無理せず好きなことをしてください」と言われた”という実に橋本らしいものだった。
「普通の一般社会で、普通の女性として生きていきたい」という率直な思いから、昨年2月の卒業コンサートを節目に芸能界を引退した橋本。その2ヶ月後、文春砲によってソニー社長との密会が報道され、ファンを驚かせることになる。これを受けて橋本は、卒業後でありながら乃木坂46の公式サイトで「後ろめたいことは何もありません」と密会報道を否定。ところが今年7月、フランスで行われた『Japan Expo』にソニーのスタッフとして橋本が携わっているとの噂が流れた。
その出どころは、日本好きなフランス人と思われる女性のツイッター投稿だった。7月6日に投稿された内容を簡潔に翻訳すると、「パリで橋本奈々未に会って話した」「『Japan Expo』に出演する=LOVE(イコラブ・指原莉乃のプロデュースによるアイドルグループ)のためソニーのスタッフとして携わっていた」というもの。その後、公式の運営から「橋本奈々未に関するツイートを消して欲しい」との要請があったとツイート。さらに続けて「公式声明:橋本奈々未は=LOVEのマネージメントに関係ない」とのメッセージを拡散するよう希望するメッセージもアップしており、ファンの間ではかなり信憑性が高い情報ではないかとささやかれている。
グループ卒業後も何かと注目を浴びる乃木坂46のメンバー。表舞台で活躍し続ける西野や生駒だけでなく、橋本の今後にも期待が高まる。