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12球団の監督、コーチ、選手が選んだ「最高の試合」「名勝負・名場面」の舞台裏

 9日、社団法人日本プロ野球機構、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)が、76年間の日本プロ野球の歴史の中で「最高の試合」「名勝負・名場面」を12球団の監督、コーチ、選手、総計858人にアンケート調査した結果を発表した。

 「最高の試合」が、史上初の最終戦で勝った方が優勝という、1994年10月8日の中日対巨人戦(ナゴヤ球場)。「名勝負・名場面」は、スレッジの逆転サヨナラ満塁本塁打で日本ハムが劇的勝利した2009年10月21日、日本ハム対楽天(札幌ドーム)のクライマックスシリーズ(CS)第2ステージの第1戦。このアンケート調査を詳細にわたって見ると、世代間の違いなど、興味津々の舞台裏が明らかになる。

 858人の内訳は選手675人、監督・コーチ183人。「最高の試合」に選ばれた94年の巨人vs中日の10・8ナゴヤ球場決戦は、監督・コーチが24票、選手が75票でともに1位。が、2位になると監督・コーチは1988年の10月19日、川崎球場でのロッテ対近鉄の死闘をあげる。近鉄が連勝すれば優勝というダブルヘッダーの第2試合、時間切れで無念の引き分けに終わり、西武の優勝が決まった球史に残るゲームの一つだ。一方、選手のみの選考での2位は、2001年9月26日の近鉄対オリックス戦(大阪ドーム)。北川の代打逆転サヨナラ満塁ホーマーで近鉄が優勝した試合だった。

 「名勝負・名場面」でも、監督・コーチと選手の選考に世代間の価値観の違いが出ている。監督・コーチは、1位にバース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発が飛び出した1985年4月17日の阪神対巨人戦(甲子園)と、イチローの決勝打で連覇が決まった昨年のWBCの決勝戦、韓国対日本(米国)を選び、8票ずつ。3位(7票)に1979年11月4日の近鉄対広島(大阪球場)の日本シリーズ、あの「江夏の21球」。4位(6票)には、長嶋茂雄の引退試合となった1974年10月14日の巨人対中日戦(後楽園)と、近鉄・ブライアントの4連続打数本塁打が記録された1989年10月12日の西武対近鉄(西武)。

 選手の方は、09年の日本ハム対楽天のCSに38票を投じ、これがトータルで1位になる原動力になっている。2位(32票)には「最高の試合」の2位と同じ01年9月26日の近鉄対オリックス。3位(31票)がイチローvs松坂のプロ初対決となった、1999年5月16日の西武対オリックス戦(西武ドーム)。こういった具合に、監督・コーチと選手間には歴然とした世代間の差が表れている。

 もう一つ、アンケート調査の結果を見ると、自分のことや自チーム絡みの投票が多い。巨人・原辰徳監督は、自らが指揮を執った昨年のWBC決勝戦を「最高の試合」「名勝負・名場面」の両方にあげている。中日・落合博満監督も「最高の試合」にプロ初打席の試合。「名勝負・名場面」には、プロ最終打席をあげている。「自チームや自分のこと以外にという但し書きがあった方が良かったかもしれない」という、NPB関係者の言葉は、正解だろう。そうすれば、より客観的なアンケートになる。

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