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専門医に聞け! Q&A インプラントはれっきとした外科手術

 Q:虫歯の治療で、抜けた歯の部分をインプラントにするとよいと勧められました。しかし、インプラントは、後でいろいろ不都合が起きる恐れがあると聞きました。どうすればよいか、アドバイスをお願いします。(40歳、地方公務員)

 A:インプラントは失った歯の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けるもの。自分の歯と同じようによく噛めるし、画期的な治療法であることに違いはありません。
 わが国でも広まってきましたが、いろいろトラブルが起きていることも確かです。歯科の学会でも問題視されました。死亡事故も起きたし、治療をしてから1〜2年で取れてしまうこともあります。

●トラブルが起こる恐れ
 トラブルの中で深刻なのは、神経損傷による麻痺です。インプラント装着後に麻痺が残ることはよくありますが、たいていは数カ月で解消します。ところが、それが1年、2年と続くことがあります。
 また、鼻の横にある上顎洞へインプラントが侵入し、上顎洞の炎症を引き起こすこともあります。これらのトラブルの大半は、開業医の技術が未熟なために引き起こされます。
 インプラントは普通の義歯の治療とは違います。穴を開ける下顎には血管も神経も通っています。それらを傷つけるリスクはつきもの。義歯を装着するのとは違い、れっきとした外科手術なのです。

●情報を集めて決めよう
 できれば、インプラントがどういう治療か、情報を集めて勉強してください。
 具体的には、今かかっているクリニックで、治療方針やリスクの問題、治療後のケアについてなどをよく聞くことが大切です。
 それでも納得できないならば、他のクリニックを受診し、セカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。そして、本当にインプラントにする必要があるのかどうかを検討しましょう。
 ちなみに、行く予定のクリニックの評判も確かめる必要があります。それは、インターネットでもある程度可能です。
 治療を受ける施設で、もっとも安心なのは大学病院です。治療のレベルが高く、事故のリスクは低いでしょう。
 もちろん開業医にも、インプラント治療の実績を持っているところはあります。
 学会においても、日本顎顔面インプラント学会や口腔インプラント学会、日本歯科医師学会などは、治療指針づくりを行い、認定医の制度を設けているところがあります。それらの認定医であることは、歯科医院を選ぶ基準になります。

山田 晶氏(飯田橋内科歯科クリニック副院長)
骨盤療法(ペルピックセラピー)で著名。日本歯科大学卒業。歯科の領域から骨格に関心を持ち、骨盤のゆがみに着目。骨盤のゆがみを自分で取る方法として、腰回しの普及に努めている。

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