インド・カルナータカ州で、通行人にいたずらを仕掛けた大学生のユーチューバー7人が逮捕されたと、海外ニュースサイト『Times of India』と『The Hindu』が11月12日に報じた。彼らは「Kooky Pedia」というYouTubeチャンネルを運営し、340万人のチャンネル登録者を持っていた。
報道によると、11月10日の深夜、彼らのうちの数人が幽霊の変装をして、通行人や車の運転手らを驚かせ、残りの数人は周りで事態を見ていたという。幽霊に変装した数人は、白いローブを着て髪の長いかつらをつけ、顔に血に見せかけた赤色のペイントをしてリアルな幽霊らしさを演出し、通行人を追いかけたり、止まっている車の前に突然現れたりしていた。
道端で仮眠をとっていたタクシーの運転手が彼らに驚かされたことで、警察に通報。7人は公共の場で迷惑な行為をしたとして、13日の早朝に逮捕された。『The Hindu』によると、警察に通報したタクシー運転手の他にも驚かされたことでパニックを起こした人がいたという。
彼らのうちの一人は「人々を驚かせてYouTubeに投稿する予定だった。ちょっとしたいたずらで、楽しみたかっただけ」と供述しているという。彼らは人々を驚かせた動画を自身のYouTubeチャンネルに投稿する前に逮捕された。だが、たまたま通りかかった人が、彼らが人々を驚かせる様子を動画で撮影し、彼らが逮捕された後にSNSに投稿したことで動画は拡散された。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「笑い事では済まされない。車にいる時に驚かされたら事故にもなりかねない」「最近のユーチューバーはやりすぎる時がある」「これがユーチューバーの仕業だとまだ知らない人もいるかも。気の毒」などの声が挙がっていた。
インドのビジネス情報を配信しているサイト『Moneycontrol』によると、近年、インドではYouTubeの市場が拡大しているという。インドでは、YouTubeのサービスは2008年に開始されたが、2019年4月現在、月間アクティブユーザーは2億6500万人ほどおり、世界の中でも最大数だという。また、ユーチューバーの数も増えており、2014年に100万人以上のチャンネル登録者を持つユーチューバーの数はわずか16人だったが、2019年6月の時点では530人に増えたという。
海外ニュースサイト『tubefilter』は、インドでYouTubeを利用する人が増えたことにより、フェイクニュースが国内で瞬く間に広がってしまうという問題を挙げている。また、音楽情報について分析する海外サイト『soundcharts』は、インドは違法コピー率が世界の中で最も高く、違法ファイルのアップロードの増加が今後、さらに問題になるだろうと指摘している。
今後、インドではさらにYouTubeに関する事件が起こり得そうだ。
記事内の引用について
Ghost-prank lands Bengaluru YouTubers in lockup(Times of India)より
https://timesofindia.indiatimes.com/city/bengaluru/ghost-prank-lands-bengaluru-youtubers-in-lockup/articleshow/72015640.cms
Seven students arrested in Bengaluru for 'ghost' prank videos (The Hindu)より
https://www.thehindu.com/news/cities/bangalore/police-catch-the-ghost-who-walks/article29947746.ece#
It’s Not Just The US — The Indian YouTube Community Has a Fake News Problem, Too(tubefilter)より
https://www.tubefilter.com/2018/03/14/india-youtube-fake-news/
Music Market Focus: India (soundcharts)より
https://soundcharts.com/blog/india-music-market-overview#pirate-services