腰痛を抱える石川は今季、“公傷制度”を使って米ツアーに参加している。だが、その制度で認められた出場可能試合数は「20」。限られた試合数で規定のポイントを稼がなければ、自動的にシード権を失ってしまう。ポイント数とはツアーの順位によって決まるが、16度目の制度適用となった6月初旬の試合も予選落ち。シード権確保は、絶望的な状況だ。
「ツアー後の石川は、ショットがどう、アイアンがどうのと敗因を語っています。その敗因分析は的確ですが、技術面で追いつかない。かつての輝きを失っています」(専門誌記者)
その分析も、時には愚痴、不満にしか聞こえないそうだ。クラブに八つ当たりする光景はゴルファーなら珍しくもないが、そんな石川でも、絶好調を持続しているモノがあった。サングラス選びだ。
「少し青みがかったレンズの色、日本の真夏のような照り返しの中でもまぶしくない専用レンズで、フルスイングしてもブレない工夫がされています。他の一流プロはラウンド中、サングラスを外してレンズを拭くこともありますが、石川に関してはそういうシーンは見られません」(同)
アイアンなどクラブに色々と“愚痴”をこぼしたことはあったが、確かにサングラスに関してはひと言も触れてはいなかった。常に太陽光との戦いを強いられるこれからのシーズン、石川はサングラスを武器に巻き返せるのか。
「石川はツアー中にスイングを修正しています。腰痛を患う前まで、武器は飛距離でした。今は飛距離よりも正確さを求めようとして、試行錯誤しているんです」(同)
正確さを求めたのは間違いではないが、スイングの改造は、通常であればオフシーズンにやるもの。サングラスの遮光で、スランプの出口まで見えなくなっているのでは…。