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100年前にUボートが怪獣を撃沈していた!?

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画像はイメージです。

 今からちょうど100年前の7月30日。当時は第一次世界大戦のまっただ中であり、欧州を中心とした各地に戦火が吹き荒れていた頃の事。

 まだソナー等が未開発であった当時、欧州近海はドイツ軍の潜水艦Uボートの独壇場であった。この日も、潜水艦U−28は北大西洋フランス西海岸沖にて重要物資を積んでいたイギリス汽船イベリアン号を捕捉、撃沈した。Uボートの砲撃を浴びたイベリアン号は海中に没した25秒後に海面下で大爆発を起こし、瓦礫が海中から空高く舞い上がった。しかし、その破片の中に奇妙な生物が混ざっていたのである!

 それによると、怪物の大きさは約18メートル、先の尖った長い顔をしており、幅広で水かきのある2対の四肢がついた非常に長い胴体と尾を持っていた。一見すると非常にワニに似た外見だったため、艦長らは未知の生物「深海ワニ」がイベリアン号の爆発に巻き込まれたものだろうと判断し、報告書に記載したのである。

 この報告は事件より18年後、1933年10月19日付のドイツ国内向け新聞「アルゲマイネ・ツァイトゥング」紙に再現イメージイラストが掲載されるなどして注目を集めた。

 あれから同地にて同様のワニに似た巨大生物が目撃されたという報告は無い。現存する生物で似ているものはクロコダイルなどの大型のワニだが、泳ぐ事は可能であっても塩分濃度の濃い海中に長時間潜伏することは不可能であると見られている。では、彼らが目撃した生物は何だったのだろうか?

 現在では、この怪獣が大きさや姿形から中生代の大型海棲爬虫類モササウルスに似ているとして、彼らは恐竜時代から生き残っていた古生物を撃沈してしまったのではないかと考えられている。

 しかし一方で、当時の館長が残したU-28の航海日誌に該当する怪物の報告が記載されていない、同艦の艦長以外は全員戦死してしまっているなどの事実から、事実関係が追いづらい、何よりこの事件が報道されたのが事件当時ではなく18年もたった後であったことなどから、後年の創作ではないかとする見方も存在している。

 果たして、この怪獣の正体は何だったのか。100年目を迎える今年、真実は明らかになるのだろうか。

文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所

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