とにかく、デビュー2戦で繰り出した末脚が圧巻です。ともにラスト3F33秒台をマークした強烈な破壊力は、父タニノギムレットをほうふつさせるもの。未勝利を勝ったばかりながら、陣営が強気に重賞へのチャレンジを決めたのも分かる気がします。
その前走は後手を踏んでしまいましたが、大きく出遅れたデビュー戦に比べれば、いくらかまともになった感じです。道中もうまく流れに乗れていましたし、勝負どころからの追い上げもスムーズ。1回使われて競馬を学習した跡が、しっかりと見受けられる一戦でした。走破時計も2歳秋の段階で、芝2000メートル2分2秒3は立派です。
中間、ザ石に見舞われたため、当初の予定よりレース間隔はあいてしまいましたが、今ではすっかり回復。坂路とコースを併用してケイコをしっかり積んでこれましたし、仕上がりはほぼ完ぺきです。
初の中山コースも美浦での調教を見る限り、右回りに対する不安はありません。何より、5月15日の遅生まれ。これからの成長が非常に楽しみな一頭です。