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エプソムC(GIII、芝1800メートル、14日) 得意の東京で波乱起こす トウショウウェイヴが怪気炎

 春の東京開催のフィナーレは「第26回エプソムC」(GIII、芝1800メートル、14日)。人気はシンゲン、ヒカルオオゾラ、キャプテンベガに集まっているが、シーズン末期で荒れることでは定評のある重賞だけに、予断を許さない。注目は東京コースで<4400>と抜群の実績を誇るトウショウウェイヴ。鞍上の吉田豊騎手も騎乗停止が明け、燃えに燃えている。

 内弁慶という言葉があるが、トウショウウェイヴはまさにそう。東京コースでは<4400>と抜群の安定感を見せるのに対して、他場では<0007>とまったくさえない。
 前走の新潟大賞典(12着)は典型的。「左回りで直線の長いコースの二千と、条件は合っていると思っていたんだけどね。その半面、新潟はデビュー時の2戦((17)(4)着)で結果が出ていなかったから、嫌な予感もあった」と大久保洋調教師は振り返る。

 レースは出遅れた時点で万事休す。1分56秒9の速いタイムの決着で、レースの上がりが4F46秒4→34秒3という流れのなか、後方からでは手も足も出なかった。
 「昇級戦だった中京記念(0秒5差6着)は小回りコースを考えればまずまずの内容。能力は重賞でも通用するだけのものは持っている。得意な条件で何とかしたい」と巻き返しを誓う。
 1カ月半と間隔があいていた前走を叩かれて、体調面は右肩上がり。5月21日に美浦坂路800メートル55秒1→37秒4→12秒1を馬なりでマークすると、27日にはハイアーゲームと併せ馬で同55秒5→36秒8→11秒9(馬なり)。1週前追い切りになった4日は同55秒6、ラスト1F12秒2(馬なり)と力強い伸び脚で駆け上がった。
 「いい感じでした。力を出せる状態だと思います」と手綱を取った吉田豊騎手。NHKマイルC(サンカルロ)でのラフプレーで8日間の騎乗停止が今週で明ける。「まだ4歳で本格化はこれからですが、ボクも大きな期待をしている馬。みんなに迷惑をかけた分を取り返すためにも頑張りたいですね」とファイトを燃やしていた。
 半兄のトウショウシロッコはセントライト記念2着をはじめ、重賞で2着2回、3着3回の活躍馬。「器はウェイヴが一枚も二枚も上」(大久保洋師)というだけに、アッといわせるシーンがあって不思議ない。

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