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植物がヒトを侵す

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画像はイメージです。

 パンデミック、温暖化、環境破壊。地球はますます生物が住めない環境となりつつある。だが、どんな住環境にも適応してしまう無数の生物がいる。それが植物である。近年、植物が人間に生えるという異常事態が起こっているのをご存じだろうか。ひょっとすると、この現象は人類滅亡の危機の兆候かもしれない。

 とにかく、植物の生命力は非常に力強い。彼ら植物のたくましい生きざまは、われわれ人類に大きな希望を与えてきた。
 例えば、兵庫県相生市で“大ちゃん”という愛称で親しまれていた大根は、歩道脇に根を張り「ど根性大根」と絶賛され、観光客まで誘致した。ほかにも2007年にアスファルトから芽を生やしていた大根が、神戸市垂水区で発見されている。このように生命力が非常に高いことから、植物関連の都市伝説は多い。
 例えば、「不潔な人の頭にはキノコが生えている」「リンゴやスイカなどの種を飲み込むと、身体を苗床として芽が出てくる」などが都市伝説としてささやかれていた。都市伝説はあくまで都市伝説と考えられていたのだが、これが都市伝説ではなかったのだ。
 たけし軍団の若手芸人・岩クレイジーが、08年某番組の企画で「シイタケを頭に生やすことができるか」というおバカな実験を行った。シイタケを頭で育成するために頭部を剃りあげて、周囲に残した髪で土手を作成し、シイタケの菌をまいた。すると、実験は成功し、岩クレイジーの頭でシイタケは育ったのだ。

 また、09年4月都市伝説を地でいく怪奇な事件が、ロシアのイジェフスクで発生している。ある男性が胸の痛みを訴えて、病院で精密検査を受けたところ、肺に腫瘍が見つかった。すぐに摘出手術を施したところ、なんと肺の中では、長さ5センチものモミの木が発芽していたのだ。人間の体内で植物が育っていたとは…。
 奇妙な話であるが、先述したど根性大根と重ね合わせてみると、納得がいく。環境汚染や自然破壊によって汚された地表を離れ、生き残るために進化した植物たちが、人間の肉体そのものに根付いていく。人間の自業自得と言わざるを得ない。地球を汚染した人類は、植物によって肉体を侵されつつあるのだ。
 過去に暗示的なSF映画があった。78年に公開された「ボディ・スナッチャー」という映画である。空から降り注いだ植物の種によって人々が異常をきたし、次々と肉体を植物に乗っ取られていくというものである。どうだろうか。果たしてこれがまったくの空想だと言い切れるだろうか。今まで都市伝説であった出来事が現実化している昨今、「ボディ・スナッチャー」は起こりうる未来図なのだ。
 どうすれば、植物たちの暴走を止められるのであろうか。極論ではあるが「地球上の植物を根絶やしにすればよい」と思われる方がいらっしゃるかもしれない。だが、植物をすべて消滅させてしまえば、酸素の供給が途絶えてしまうし、膨大な食料もなくなってしまう。また、大気だけでなく汚染された海洋や河川を浄化するのは、植物の役割であり、土壌に含まれた汚染物質を浄化できるのは植物だけなのだ。つまり、植物の滅亡は、地球の生態系そのものが滅びることを意味しているのだ。
 われわれ、人類は植物との共存を模索するしかない。植物たちとの静かなる連携。人類に残されたサバイバル方法はそれしかないのだ。

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