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阪神補強連敗いまだ継続中 藤川球児が独立リーグを選んだ真相

 藤川球児(34)が日本復帰のステージとして、古巣の阪神ではなく、四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスを選んだのは既報通り。同チームはかつて、実兄がゼネラルマネージャーを務めていたとはいえ、誰も予想できなかった移籍になった。
 「藤川サイドから高知球団に連絡が入り、入団が可能か否かを探ってきました。対応に当たったのは同球団の一部の幹部だけ。藤川サイドの売り込みと聞かれればその通りなのですが、高知側も半信半疑でした」(地元関係者)

 「帰って来てくれるはず」と信じていた阪神の落胆は計り知れない。しかも、阪神の入団オファーに対する正式な断りの電話が藤川サイドから来たのは、高知入団発表のあととも言われている。一方で、阪神上層部には事前に連絡を入れていたとの情報もあり、藤川の律儀な性格を考えると筋は通したと思われるが、阪神は2014〜15年オフの補強でも全敗しており、編成部門を根底から見直さなければならなくなった。
 「藤川のトラ帰還が実現しなかったのは、ショックですよ。藤川が帰ってくれば、チームの起爆剤になったはずですから」(在阪記者)

 藤川の高知入りが正式に発表されたのは、6月1日。前出の地元関係者によれば、藤川サイドから売り込みがあったのは5月25日前後。ちょうどその時期、藤川の代理人を務める人物は阪神幹部と会っており、特命を受けた在米有力者が藤川本人とも会談している。要するに、阪神が帰還オファーを進めていた真っ最中に、自らを高知球団に売り込んだわけだ。
 「阪神時代の藤川は米球界挑戦の相談を何度もしていますが、上層部は頑として首を縦に振ろうとしなかった。憶測に過ぎませんが、ひょっとしたら、わだかまりがあったのかもしれない」(前出記者)

 6月8日、藤川は高知のユニフォームに袖を通し、無報酬で投げることも発表した。しかも、高知球団は藤川が登板した試合の入場者収益の10%を児童施設に寄付することも決めた。高知県出身の藤川らしい、心憎い配慮である。
 「NPBよりも地元愛を選んだ、藤川流の男気に高知は盛り上がっています」(前出関係者)

 阪神は藤川の高知入りが決まった後の対千葉ロッテ戦(2日)で、クローザーの呉昇桓がまさかの逆転満塁弾を浴びた。和田監督はガックリと肩を落とし、藤川を「球団の宝」と賞していた坂井信也オーナーも、厳しい表情を浮かべたまま球場を後にした。藤川にフラれ、かつての藤川と同じ背番号を付ける呉が敗戦投手になる。泣きっ面に蜂とはこのことであろう。

 藤川が阪神を選ばなかった理由は他にもあるようだ。
 「藤川は一昨年6月に右肘にメスを入れています。そのトミー・ジョン手術から完全復帰を果たすには約1年半を要するとされ、この復帰イヤーとなると目されていたのは今季でした。藤川は高知で自分のピッチングを取り戻し、来季、メジャーに再挑戦するのではないか」(球界関係者)

 藤川は阪神のなかでも選手別グッズの売上が高く、トラ復帰が実現していれば、営業的にもウマミはあったはず。独立リーグでの契約は基本的に1年。メジャー復帰を目指すのならば、古巣阪神よりも郷里の方が都合がよかったのかもしれない。

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