そんな「呪われたホラー映画」の事例をいくつか紹介したい。
・「ポルターガイスト」シリーズ(1982-1988)
トビー・フーパーが監督、スティーブン・スピルバーグが製作した「ポルターガイスト」シリーズは、娘が接触した悪霊に悩まされる家族の話だ。
この作品では主に演者が不幸な目に遭っており、ダナを演じたドミニク・ダンが出演後に恋人に殺害され、最年少のヘザー・オルークは12歳の若さで敗血症性ショックで亡くなるなど、死亡者が続出し「呪われたシリーズ」と噂された。
・エクソシスト(1973)
有名なホラー映画の古典であり、公開時に劇場で見た人がショック死したという噂が流れた。また上映中、映画館の反対側の教会に落雷があったという話もある。これはあくまでも噂にすぎなかったが、撮影中から舞台となった家のセットが火災になったり、俳優のジャック・マッゴーランとヴァシリキ・マリアロスの二人が撮影終了後間もなく亡くなり、リンダ・ブレアとマックス・フォン・シドウは撮影中に近親者を失っている。またジェイソン・ミラーは息子をオートバイ事故で亡くし、数人の俳優が病気や怪我に見舞われるなど、関係者に不幸が多かった。
・オーメン(1976)
同じく古典ホラー映画の「オーメン」シリーズもさまざまな不幸に見舞われた作品だ。主演のグレゴリー・ペックは撮影が始まるわずか2カ月前に息子が拳銃自殺し、ロンドンへ移動中の飛行機が落雷に見舞われ、ロンドンでよく食事していた店が爆弾事件に遭ったこともあった(幸い爆破事件のあった日、ペックと夫人はその店を訪れていなかった)。
数週間後、エグゼクティブプロデューサーのメイス・ノイフェルドも落雷に見舞われたため、プロデューサーのハーヴェイ・ベルンハルトは、撮影中に機材が落雷被害に遭わないように対策したという。
他にも関係者が動物に襲われたり、自動車事故に巻き込まれたり、飛行機事故が起きるなど、偶然にしてはあまりにも不幸な事故が続いたため、当時のタブロイド紙は話題にしたという。
プロデューサーのハーヴェイ・ベルンハルトは、「まるでこの映画ができることを望まない悪魔が働いていたかのようだった」と後に語っている。
(山口敏太郎)
参考記事
3 horror movies that were alleged to be cursed
https://www.unexplained-mysteries.com/news/331550/3-horror-movies-that-were-alleged-to-be-cursed