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福岡県警の巡査が詐欺事件の参考人女性と不適切な関係持つ

 福岡県警は13年12月26日、福岡県久留米市や佐賀県嬉野市での職業訓練講座を巡って、国の給付金などがだまし取られた事件で、捜査を担当していた県警早良署刑事2課の男性巡査(23)が、詐欺事件の参考人だった20代女性と不適切な関係を持ったとして、本部長訓戒の処分にした。捜査情報の漏えいなどは、なかったとしている。巡査は同日、依願退職した。

 県警によると、巡査は指定暴力団道仁会系組長らが関わったとされる、失業者の職業訓練を支援する「緊急人材育成支援事業」を装った詐欺事件の捜査を担当。

 同年11月27日、組長らが開講した架空の職業訓練講座の受講生の1人だった久留米市内の女性宅を家宅捜索に加わった。同日、証拠品の確認などのため、女性を任意同行した際、携帯電話の番号を教えて、連絡を取り合い、同30日未明、福岡市内の自宅で女性と一戦交えたという。捜査の結果、女性は立件されなかった。

 同日朝、事情聴取を受けた女性が別の警察官に、「(巡査に)もてあそばれた」と話したため、不適切な関係が発覚した。

 巡査は「女性が自分に気があると思い込み、一時的な欲求を満たしたいと思った」と、関係を認めている。

 県警は信用失墜行為を禁じた服務規程違反と判断したが、「情報漏えいなどはなく、捜査に影響はなかった」として、懲戒処分にはしなかった。警察庁の指針では、処分の公表は懲戒処分を対象としているが、県警は「社会的関心が高い暴力団が関与した事件捜査での不祥事で、信用を大きく失墜する行為」として、公表に踏み切った。

 県警の高木正浩首席監察官は「職員の指導教養を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。
(蔵元英二)

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