そんな坂上といえば、過去にはM1優勝者でもある笑い飯・哲夫から、生放送中に辛辣な意見をぶつけられたことがある。それは2014年に放送されたチャリティ番組『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)の深夜コーナーでのこと。番組では「白黒つけたい人」と題して、坂上が哲夫を指名。坂上によると、笑い飯・哲夫が上方漫才大賞の授賞式で今後の目標を聞かれた際、「テレビで坂上忍ばっかり出さないようにする」「最近出過ぎでしょ? 何かあると坂上忍ばっかり出てるから、あの辺を端折らして、本当に面白い上方芸能だけを見せられるように」と語っていたため、その真意を問いたいという。
そして、スタジオに哲夫が登場し「坂上は俳優業に専念し、バラエティは芸人に譲るべき」と持論を述べるも、坂上は「それは俺批判じゃなくて番組制作批判ってこと?」と反論。すると、ひな壇に座る大勢の芸人やタレントたちも複雑な表情を浮かべ沈黙し、放送事故のような空気となった。
だが哲夫も、芸人としてなんとか空気を変えようと、坂上の芸風に関して「坂上さんって毒舌キャラとか言われてるじゃないですか。それで例えば何か質問が来たと、芸人だったら面白おかしく考えてパッと返すわけなんですけど、坂上さんってのは『何でそれ答えなきゃいけねぇんだよ』とか突っぱねる形のお笑いなんです。はっきり言ってそれって簡単なわけなんですよ!
すごく簡単なところを芸人はあえてしない。例えば『昨日何してましたか?』って言われたら坂上さんは『俺、そういう質問嫌いなんだよ』みたいな感じの返し方なわけです。僕とかやったら、これボケなあかんなって考えて『鼻くそ三兄弟作ってました』とかパッと言うわけなんです。そういうのを坂上さんはやらないじゃないですか?」と意見をぶつけた。
だが坂上は、冷静な表情で「別に俺のことはどう言ったっていいんだけど、じゃあ俺がそうやって悪口ばっかり言ってるみたいにおっしゃってるみたいですけど、ああいう場で僕のこと言っちゃったら、あなたの言う同じ土俵に降りちゃうってことですよ」と返答し、ますますスタジオが凍りつく事態に。
その後も哲夫は、俳優が出ることでバラエティに芸人が出る機会が減っていると主張し続けたのだが、坂上はついに椅子から立ち上がり「お前、もうちょっと面白いこと言えよ!」とブチギレ。これに哲夫は「なんやねん!? そのやり方がせこいねん! 『面白いことやれよ!』って言うこのやり方が汚いんすよ!」と、芸人に無茶振りするパターンに怒りを露わにした。しかし、最後は哲夫が空気を読み、坂上に謝罪。番組は強引な流れで終了したのだった。
それから4年が経過し、テレビ業界では坂上がさらに売れっ子となっている。そんな彼に今、物申せるのは織田ぐらいしかいないのかもしれない。