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なぜ和式トイレはなくならない? 未だに小学校では4割以上設置している現状

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 15日、小林製薬が「小学生のトイレ実態」に関する調査結果を発表。小学校のトイレ形態は4年前と比べれば着実に洋式化へと移行しているものの、今なお4割以上の小学校で「和式トイレの方が多い」ことが分かった。また、「和式のみ」の学校も8%残っている事実が明らかとなった。

 同調査は、今年8月、小学生の子どもがいる母親(25歳〜49歳)と子ども(1年生〜6年生)の親子計624人、小学1年生の子どもを持つ母親(25歳〜49歳)206人を対象にインターネットで行われた。このデータから「小学校入学まで和式トイレをほとんど使用したことがなかった」という児童は4割弱存在し、多くの子どもが小学校の入学をきっかけに和式トイレを使用するようになった事実が浮き彫りとなった。また、「洋式トイレがあいていないと我慢してしまう」「学校で大便ができず我慢していて最近、便秘になってしまっている」という声もある。子供たちが和式トイレに抵抗を感じている様子がうかがえる。

 一般社団法人日本トイレ協会によると、日本では1960年に住宅公団の団地建設にあたって洋式トイレが標準装備されたという。以降、洋式便器が普及し、80年には全体の出荷量の60%、現在では全体の出荷量の99%が洋式トイレだという。

 着実に洋式トイレが増える中、なぜ和式トイレはなくならないのだろうか。山形行政相談委員協議会が2013年年8月にまとめた調査資料によると、県内の対象施設(446施設、945ヵ所、4916台)全体の中で洋式化率が50%に届いていない施設は、公園・公衆トイレ(26.5%)、県及び市町村の庁舎等(31.7%)、中学校(33.1%)、市町村の地域集会施設等(38.9%)、小学校(41.8%)という結果だった。トイレメーカー「TOTO」の公式サイトでは、中学校や小学校でトイレが洋式化されない理由として“校舎耐震化が優先され改善が進まない”ことが理由としている。また、一部の山間地域では、下水道の整備が難しいために洋式トイレが普及していないという要因もあるようだ。

 「便秘解消に役立つ」「肌が直接便器に触れない」などの理由で、好んで和式トイレを利用する人も一定数いるのも事実だ。和式トイレが完全になくなることはないだろう。

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