焦点は候補者。現職の小池百合子都知事はヤル気満々。ここに殴り込みをかけるニューフェイスとして『れいわ新選組』山本太郎代表とベストセラー『五体不満足』著者の乙武洋匡氏が急浮上している。
「小池氏を猛プッシュしているのが自民党の二階幹事長です。一時、今回の内閣改造で高齢のためチェンジ風も吹いた。しかし、続投となり小池氏は小躍りし、再チャレンジに意気軒昂。アジアで最も活躍する人物に贈られるアジア・ゲーム・チェンジャー賞の受賞も決まり、ますます鼻息が荒い」(全国紙都政担当者)
しかし、2017年都議選で小池氏に批判され57議席から23議席とボロ負けした都議会自民党との対立に変わりはない。都議会自民党は独自候補擁立に躍起だ。
「急ピッチで独自候補選びに奔走中だが、難航しているようです。有力候補に丸川珠代元五輪相や鈴木大地スポーツ庁長官の名前が挙がっているものの、参院選で約114万票獲得した丸川氏は完全に腰が引けている。鈴木氏も五輪前にポストを投げうつことには後ろ向きです」(自民党関係者)
そんな中、自民党内で新たに出てきた“ダークホース”が乙武氏というわけだ。
「乙武氏は2016年の参院選候補にも挙がったが、不倫問題などで断念している。その後、離婚するなどミソギは済んだ。最近は義足プロジェクト挑戦の姿がマスコミなどで取り上げられ、支援の輪も広がっている。乙武氏が都知事ならパラリンピックを世界に大きくアピールできる。菅官房長官も担ぎ出しに水面下で動き出した」(同)
伏兵は、今夏の参院選で話題を集めた『れいわ新選組』山本代表だ。巧みな演説とパフォーマンスで身障者2人を参院議員にした手腕は各方面から絶賛されている。自らは落選したが、比例区全候補者で最多となる99万票を獲得した。
「れいわは消費税ゼロを掲げ、若者や非正規労働者ら弱者の人たちのハートをがっちり掴んでいる。参院選後も支持は増え続け、賛同のすそ野は拡大しています。いまや政党支持率は4.6%。次期衆院選で100人擁立をぶち上げていますが、自らの都知事選出馬は否定していない。タレント出身都知事では、1995年の青島幸男氏が約170万票を獲得し当選した前例がある。山本都知事誕生も夢物語ではない」(全国紙政治部記者)
次期都知事選、化かし合いはこれから本番だ。