海外ニュースサイト『St.Louis Post-Dispatch』は6月19日、女性が2日半にわたり、米セントルイス刑務所内の非常階段に閉じ込められたと報じた。同記事によると、女性は逮捕されたが、同日にセントルイス刑務所から釈放されていた。なお、どういう罪状で逮捕されたかは記事内に記載がない。女性は刑務所を出る途中で、非常階段に迷い込んでしまい、そのまま閉じ込められたという。
セントルイス刑務所の長官の説明によると、女性が釈放された際、刑務所の職員が、出口までの行き方を案内したという。女性が案内通りエレベーターに乗るまでは良かったが、進入注意の表示を無視して非常口ドアを開けて階段に出た。そのとたん、1階の出口ドアを含め、非常階段の全ドアは施錠されてしまったという。施錠されたドアは、職員しか開けることはできない構造になっているため、女性は完全に閉じ込められてしまった。
そこで女性は、自分が閉じ込められていることをドアを叩いて知らせようとした。職員はこの音には気付いていたが、音の発生源を特定できなかったという。女性が各階を動き回っていたことも原因だが、職員も非常階段を探すまではしなかったようだ。最終的には、非常階段のドア窓から、刑務所内をのぞいている女性がいるのを職員が発見。実に女性発見まで約58時間(2日と10時間)を要した。女性の健康状態に問題はなかったそうだ。
このニュースが世界に広がると、ネット上では、「非常階段に監視カメラはなかったのか?」「自由に歩き回れる刑務所なんて普通じゃない」などと、刑務所のセキュリティーを批判する声が目立ったが、一方で「法律に従わない逮捕者が、道順に従うわけがない」「外に出るために、なぜ5階に行ったんだろう?」「注意表示に気づかなかったんじゃなくて、故意に無視したのなら精神的に問題があったのかも」と女性の行動を問題視する意見も目立った。
海外には、信じがたい場所に閉じ込められた人が他にもいる。
6月25日、女性が眠っている間に、エア・カナダの機内に一人閉じ込められたと、海外ニュースサイト『Tricity News』が報じた。同記事によるとティファニー・アダムスさんは、カナダのケベックシティからトロントに向かう飛行機に搭乗して仮眠、数時間後に目を覚ますと飛行機はすでに着陸しており、機内に残っていたのは彼女だけだったそうだ。機内はいてつくような寒さで、真っ暗。何が起こったのか分からず混乱したものの、すぐに自分が機内に取り残されていることを悟ったという。何とか脱出しようと、窓からコックピットにあった懐中電灯を点滅させてSOSのシグナルを発信してみたが、誰も気が付かない。最終的には、飛行機から身を乗り出して、助けを呼んだところ、手荷物のカート係が気付いて、ようやく救出されたという。
狭くて暗い場所にたった1人で閉じ込められたときの恐怖は想像に難くない。下手をすれば命を落とすこともある。助かって本当に良かったと思わずにはいられない。
記事の引用について
Woman trapped in St. Louis jail stairwell for 2.5 days (St. Louis Post Dispatch) より
https://www.stltoday.com/news/local/crime-and-courts/woman-trapped-in-st-louis-jail-stairwell-for-days/article_995ce3e7-20e8-5a60-94e2-562485b99aa2.html
Woman wakes up alone in the dark, trapped inside of Air Canada plane (Tricity News)より
https://www.tricitynews.com/news/woman-wakes-up-alone-in-the-dark-trapped-inside-of-air-canada-plane-1.23866748