麒麟・川島明は、プライベートな投稿をTwitterにし、インスタでは芸人の表情をアップで撮影。ハッシュタグでいろいろなものに例える“写真で一言”形式が「面白い」と話題になり番組化もされた。実際にブレークに繋がったのはガリットチュウ・福島善成だ。彼は、以前から行っていたモノマネをインスタにアップし続けて、バラエティー番組にも呼ばれるように。いまや人気タレントだ。
そうした先輩の成功例を見たからなのか、インスタを利用し、自身の考えたネタを写真や動画を使って表現する若手芸人が増え始めている。『M-1グランプリ2017』王者のとろサーモンのツッコミ・村田秀亮は“哀愁一コマ芝居”と題して、田舎にいそうな地元の先輩を写真で演じている。今年の9月頃から始めているのだが、それまでの普段の投稿よりも“いいね!”の数が増加した。
ほかにも、“キレイだ”でおなじみのレインボー・池田直人は、普段のネタでも女性役をすることも多く、キャラを演じ分けることがあるため、周りにいそうな様々な人が登場する“人間図鑑”専用のアカウントを開設。フォロワーも5万人となった。また、まだ知名度は低いものの『おもしろ荘』(日本テレビ)などにも出演したLOVE・たつろうは、“うるせーやつら”として、“前置きごちゃごちゃ言うやつ”・“語尾が小さくなる小学生”などの動画をアップ。こちらもフォロワー5万人を突破している。
「若手芸人の日常を見せることは、ファンは喜ぶかもしれませんが、それ以上の広がりはありません。しかし、自身のポテンシャルを生かす“ネタ要素”を入れることで、確実に見る人はいる。インスタは簡単に検索もできますから、興味がなくても目に付くことが多いんです」(エンタメライター)
こうしたインスタに芸人が“面白い”とされるネタ動画を挙げることで、今まで劇場に来なかった人たちがファンになり、集客効果にも繋がっているという。
「インスタは指1つで観られますし、1分少々で完結するので手軽。通勤・通学などでの暇つぶしにクスッと笑えるので、フォロワーにとってもちょうどいい暇つぶしになるのでしょう。それで興味を持って劇場に足を運ぶ人がいるのだから、芸人にとってもメリットは大きいです」(同上)
群雄割拠のお笑い界で、あの手この手を使って売れようとする芸人は多い。まだ見ぬ若手を青田買いしたいなら、芸人のインスタを検索してみることをおすすめする。