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本好きリビドー(8)

◎快楽の1冊
『金色機械』(恒川光太郎/文藝春秋)1600円(本体価格)

 4月22日に発表された日本推理作家協会賞受賞作だ。刊行は昨年10月。なかなかの分量がある長編だ。体裁は時代SFなのだけれど推理小説を対象にした賞を得ているわけだから当然謎を追っていくプロセスはきちんと盛り込まれている。しかし単純に時代SFとミステリーの合体作、と捉えるだけではこの小説の魅力を語ったことにはならない。猛々しいアクション・シーンは見事なもので、加えて切ない哀しみも随所で漂う。言わばさまざまな要素を破綻なく結合した総合エンターテインメントなのである。
 恒川光太郎は2005年にデビューして以降、着実にファンを増やしてきた。基本的に幻想的で民話風でもある短篇小説を得意とする作家と言っていい。なので、この『金色機械』は異色な部類に入るのかもしれないけれど、短篇しか書けない優れた作家というのはいない。
 見事な構成が楽しめる。一人の人物の視点に絞ることなく章ごとに主人公が替わる。しかも時期が何度も、あくまで江戸時代の範囲においてだが、以前に行ったり今に戻ったりを繰り返す。
 冒頭は1747年から始まる。徳川吉宗死去の4年前ごろだ。江戸や京から離れた川沿いの大遊郭〈舞柳〉の創業者・熊悟朗は子供のときから特殊な能力を持っていた。他人の殺意や邪念を火花で感じ取ることができるのだ。ある日、遥香という若い女が訪ねてきた。働き口を求めに来たわけではない。火花が弾いた。どういう目的があるのか。ここから遥香の物語が始まる。彼女は手で触るだけで相手を絶命させられる能力を持っていた。しばらくすると捕縛術の名人である同心が主役になる。各々の哀しい人生はどうつながるのか。その中心にいつもいるのが金色様という異形の存在である。一見バラバラの話をパワフルに合体させていく手腕が素晴らしい。
(中辻理夫/文芸評論家)

【昇天の1冊】
 老舗巨乳雑誌の『BACHELOR』(ダイアプレス/1143円+税)といえば、海外豊満美女のグラビアを掲載した、オジさん世代には懐かしい雑誌だろう。不勉強ながら、まだ刊行されているとは思っていなかった。根強い支持を得ている証拠だ。
 登場するモデルたちのバストは100センチ超。英国出身のローナ・モーガン嬢はB106センチで、同誌の常連。1976年生まれだから、現在38歳。海外の人気モデルも熟女化が進んでいることをうかがわせる。
 他にも、レイチェル・アルダナ嬢はギネスブックに英国最大のバストとして認定されたことがあるらしい。セプテンバー・キャリーノ嬢は米プレイボーイ誌からデビューした巨乳モデル。海外の爆乳サイトでは有名人のようで、ネット検索するとすぐにヒットした。こうした女性たちのド迫力バストが誌面を埋め尽くし圧巻だ。
 日本人では、B110センチの新山らん。身長155センチでKカップという超絶トランジスタ・グラマーだが、この女性はMUTEKIレーベルからAVデビューも果たしている。同じく日本のAV女優・Hitomiも同誌では人気のアイドル。日本人としては実に31年ぶりで『BACHELOR』の表紙を飾り、海外の巨乳ファンには抜群の知名度を誇っている。最新号ではドミニカ共和国で行われたアメリカのポルノ雑誌の撮影紀をルポしており、大和撫子もがんばっているのだ。
 新作DVDの紹介も充実したコアな1冊。おっぱいフェチには見逃せない。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)

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