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スプリンターズS ファイングレイン 春秋短距離へ王手!

 「第42回スプリンターズS」(GI、中山芝1200メートル、5日)の最終追い切りが1日、東西のトレセンで行われた。なかでも、パワフルな動きが目立ったのは春のスプリント王ファイングレインだ。前哨戦のセントウルS(9着)は見せ場なく終わったが、久々を叩かれ、気配は一変。春秋連覇へ向け、陣営も確かな手応えを感じ取っている。

 短距離2冠を目指して、春の高松宮記念を制したファイングレインが東上する。
 秋初戦のセントウルSでは9着。「休養明けで59キロと条件は厳しかったけど、せめて掲示板くらいには載ってほしかった。正直、負けすぎです」と鞍上の幸騎手は自ら完敗を口にした。デビューから1200メートル戦で4戦4勝と圧倒的な力で春の頂点まで上り詰めた。それが前走で初の黒星。鞍上もショックを隠しきれない。
 しかし、叩き2戦目で状態は確実に上向いてきた。1週前にはDWで5F67秒7、ラスト1F12秒0と切れのある動きを見せた。
 「前走は七分程度の仕上がりだったし、1度使えば体調もグッと良くなるタイプ。あとひと追いすれば気合も乗ってくるはず」と同騎手。
 状態面での上積みはもちろん、春の王者としてのプライドがある。前走で屈辱を味わったまま終われない。ここはGI馬の底力を、意地を見せる。
 「どんな競馬でも対応できるのが強みだし、コース、馬場も問わない。何より春のチャンピオンホースとしてここは頑張りたい」
 まだ成し遂げられていない同年の高松宮記念、スプリンターズSの春秋制覇。前人未到の記録に向け、春の王者が本気だ。

 【最終追いVTR】幸騎手を背に、DWコースで追われた。前半からキビキビとした動きで、ラストも脚色が衰えることなく、左ムチに鋭く反応した。久々の前走を叩かれ、気配、動きともに良化。変わり身は十分に期待できる。

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