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丹下日出夫の若駒通信簿 いろんな意味でゴーオンホーマンは“大物”

 ツルマルジュピターは、本年の新馬戦の初戦勝ちを収めた僚友エーシンダックマンをケイコで常に子ども扱いしていた。走るのはわかっていたし、興味のほどは勝ち方と内容にあった。
 そのデビュー戦は、スタート後の2F目に10秒3というハイラップを踏むと、3F目以降は自身、すべて11秒台のラップ。古馬1000万の水準タイムに近い芝1400メートル1分22秒2は、お見事の一語だった。

 ちなみに、1200メートル通過は1分9秒8。先週のエーシンの1200メートル戦の走破タイムが1分9秒7で、土曜日11Rの古馬500万が1分9秒3。同距離の勝ち時計に等しい確かなラップの上に立っての1分22秒2は内容的にも文句なしだ。
 ただ、開幕週のマイル戦を視野に入れていたこともあったか、馬ができすぎていてギリギリのつくりに映った。脚長・胴長のマンハッタンカフェ産駒の骨格に見合った筋肉を20キロくらいつけてきたときが、同馬の完成型なんだろう。というわけで、課題を残す分、通信簿は3.5までしかあげない。

 福島1200メートルの勝者ロジディオンは、芝1200メートル1分10秒5と一見、タイムは平凡。しかし、今年の福島は初めてオーバーシードを使用し、洋芝の混じる重い馬場。古馬でさえ追い込みが決まらない先行有利のコンデイションながら、レースの上がり3Fが36秒6に対し、自身のそれは35秒8なら上々だ。
 ゴール板を過ぎ、2コーナー過ぎまで余力十分だった感じから、1Fくらいなら距離延長もOKだろう。ブリーズアップセール出身馬だけに、あまりに完成しきった馬体が気になるが、昨年のダノンベルベールをふと思い浮かべてしまった。
 札幌組のソムニアは、そつのないレースぶりは認めるが、馬体も芝1200メートル1分10秒9の時計も、なんか味がないんだよなぁ。
 ダート3鞍は、いずれも時計は水準以上。中でも阪神1200メートルのゴーオンホーマンは、パドックでは派手に馬っ気を出しながら、1週前の3歳未勝利を1秒近く上回る1分12秒4で快勝。調教もイチモツが邪魔で(?)動かないタイプのようだが、センセーは、キミのことを気に入ったぞ(笑)。

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