事件があったのは兵庫県佐用町の中国自動車道。タンクローリーを運転していた男性に、男が運転する車が進路を妨害するなどして停車させると、車外に連れ出したうえ男性を殴りつけ、顔や腕、足に全治約2週間の怪我を負わせた。
さらに、男はあろうことか男性が運転していたタンクローリーに乗り込み、7キロ運転したところで乗り捨てる。そして、さらに別のトラックを奪い、大阪府吹田市まで逃走。同市の路上を歩いていた通行人の顔を複数回殴り、逮捕された。警察は男をタンクローリー運転手への暴行などについて強盗致傷容疑で逮捕する意向で、現在逮捕状を請求しているという。
煽り運転といえば18日、茨城県内の常磐自動車道で男性を煽ったうえ停車させ、複数回に渡り運転者を殴りつけた宮崎文夫容疑者の振る舞いが世間を震撼させているが、この男は煽り運転を行った挙げ句暴行したうえ、運転していた車を奪うという暴挙に出ている。犯行動機などは不明だが、煽り運転と暴力を楽しんでいたようにも見えるため、宮崎容疑者よりもかなり「悪質」と憤る声が上がっている。
「煽り運転は高速、一般道に限らず、かなり多く行われているようです。そのきっかけは大体が抜かれたことに腹を立てたであるとか、非常に些細なものです。
煽ってくるような人間は、基本的にまともな精神構造ではありません。相手にしないことがベストですが、進路を塞がれてしまっては止まらざるを得ない部分もあります。
ともかく、そのような時はドアにロックをしたうえで、何を言われても窓を開けないようにしてください。そして、速やかに警察を呼ぶようにしてください。
また、万が一の場合に証拠として提出できるよう、ドライブレコーダーを搭載することをおすすめします」(自動車ライター)
重大死亡事故が発生しているにもかかわらず、凶悪な煽り運転が後を絶たない現在の日本。法律が犯罪抑止になっていない以上、個々で防衛策を講じるしかない。