2007年のフローラSでのV以降、実に2年以上も勝ち星から遠ざかっているベッラレイア。特に今春に入ってからは福島牝馬S7着、そして前走の金鯱賞で4着と、もうひとつの走りが続く。
「ここ2戦は決して力負けじゃない。2走前は不良馬場だったし、前走は枠と展開が向かなかっただけ」と堀部助手は敗因を振り返る。
一昨年には同世代の好敵手ウオッカ、ダイワスカーレットと好勝負を演じてきた。その実績と意地がある。最強と呼ばれた5歳牝馬の一頭だけに、女同士の戦いでは負けられない。
「以前はスクミが出て思うような調整ができない時があった。でも、今は体重が示すように食べたものが実になっている。何より終いの脚は同じ5歳馬のウオッカ級。この相手では切れ味が違う」。堀部助手も自慢の末脚を武器に完全復活を狙う。
昨年は、このマーメイドSで5着に敗れたものの、泥んこ馬場が影響しての結果。もともと広い阪神では<0111>。ダイワスカーレットと半馬身差の接戦を演じたローズSでの2着が光る。
「前走の小回りよりノビノビと走れる阪神はいいし、ハンデ(56キロ)も想定内。秋のエリザベス女王杯に向けても、ここでは再びいいスタートを切りたい」
ウオッカ世代の実力牝馬が、秋のGIへ向けて再出発を飾るはずだ。
【最終追いVTR】坂路800メートル51秒4→38秒2→13秒1。テンから抑え切れないほどの抜群の行きっぷり。終いまで脚取りは乱れることなく、弾むようなフットワークでゴール板を駆け抜けた。引き続き好調キープだ。