search
とじる
トップ > 社会 > 小池百合子都知事が安倍首相にケンカを売る 東京五輪負担「第三劇場」

小池百合子都知事が安倍首相にケンカを売る 東京五輪負担「第三劇場」

pic pic

提供:週刊実話

 小池百合子東京都知事が、今度は安倍官邸を相手にケンカを吹っかける−−。そんな情報が、師走の永田町を駆け巡っている。その材料は、東京五輪予算。「小池劇場第三幕」は、これまでの豊洲新市場や五輪会場問題より、はるかに激しいバトルとなりそうだ。

 8月に自民党候補などを破り颯爽と女性初の都知事に就任するや、メディアを独占し続けてきた小池氏。しかし昨今は、トランプ旋風や韓国・朴槿恵大統領のスキャンダルにかすみがち。豊洲問題では11月25日、会見で元市場長など18人の減給処分などを“けじめ”として発表したが、盛り土を止めさせたのは誰なのか、ピンポントまでの絞り込みについては曖昧なままだ。

 都知事就任から100日の“ハネムーン期間”も終わり、このまま行けば新年を迎えると同時に小池ブームも消えそうな気配。そんな中、小池氏周辺は「これからが本番。最大の“ショー”が年末から年明けに起こる」と息巻いているという。
 「ジワジワと増え続ける五輪予算で、官邸と激突を仕掛ける。招致時の'13年当時、森喜朗氏が会長を務める大会組織委員会は開催費総額を7340億円としていたが、都政改革本部調査チームの最新試算では3兆円にまで膨れ上がった。このうち仮設施設などの5000億円はスポンサーやチケットの売り上げで組織委がまかなうと見られ、残りの2兆5000億円は東京都と国で分担することになる。現段階で都の負担は3104億円ですが、今後を考えれば5000億円前後になる勢いで、これを押し返すか削らなければならない。小池氏はこれで、官邸とド派手にケンカをやり合う」(小池氏周辺関係者)

 当初、1538億円だった都の五輪施設整備費は、一時4584億円に膨張。慌てた都が計画を見直し、'14年11月時点で2241億円に圧縮。その後、新国立競技場建設費の4分1に当たる448億円の負担が増え2689億円となった。しかし都は、選手村基盤整備費や有明アリーナの用地費などを五輪準備局以外の局に予算をもぐりこませており、結局、現在の総額3104億円になってしまった。
 「その仕業が組織委なのか国なのかは不明だが、ほかにも様々な予算が巧妙に隠され、今後も次々に明るみに出ることは必至。そこで小池氏は徹底した洗い直しを行い、極限まで都の負担を削減した上で、“必要不可欠なコストは国が出すべき”と、安倍官邸に乗り込む腹を固めたようです」(都政記者)

 しかし安倍首相としては、1000兆円を超す大赤字財政の中、1円でも出費はしたくない。都が五輪費用に3兆円試算を弾いた直後、麻生太郎財務相などは閣議後の会見で「東京五輪は『日本五輪』ではない。私どもとしては、入国などでサポートするのが基本的立場。(上積み費用は)都と国際オリンピック委員会で協議してもらうのが一義的なことだ」とクギを刺したほどだ。
 「実は、この発言が小池氏の闘争心に火をつけたという。そもそもリオ五輪の閉会式に自ら出向いてマリオに扮し、美味しいところを総取りしたのは安倍首相。そんな官邸の“カネは出さないが顔と口は出す”といった姿勢に激怒したのです」(都関係者)

 ただし、ケンカを売る本当の狙いは、小池旋風の復活にある。再び前出・小池氏周辺の話。
 「小池氏は来夏の都議選まで今の高い支持率を保ち、シンパからの立候補者を多数擁立させ都議会勢力を一変させたい。新党立ち上げについてもしかりです。そのためにも、“都民ファースト”を掲げ、官邸とやり合う大ゲンカは、“小池劇場第三幕”として恰好の注目材料となる」

 小池氏を駆り立てる根底には、橋下徹前大阪市長が事実上率いる日本維新の会の争奪戦もあるという。
 「小池氏が維新と連携をすれば、敵対する都議会自民党のドン・内田茂氏率いる一派をけん制することもできる。しかし、安倍首相にしてみれば、憲法改正など政権運営の選択肢拡大において、維新は大事な政党。対小池氏となった場合、弱腰を見せるわけにはいかない」(前出・記者)

 この争奪戦の一端について、全国紙政治部記者はこう言う。
 「橋下氏が小池氏の『希望の塾』の講師を直前で断ったことについては、ギャラの値引き云々で揉めたことになっている。しかしこれは、維新と小池氏の急接近を警戒する側の工作という説が根強い」

 同記者によれば、もともとは橋下氏が同じ関西出身で政治手法も似る小池氏にシンパシーを抱き、連携を図ろうとしていたという。
 「それに最も警戒を抱いたのは菅義偉官房長官。『希望の塾』の講師になれば、一気に小池氏・橋下氏の連携が濃くなり、周囲もそう見るようになる。これを阻止したい菅氏が、最も太いパイプの松井一郎大阪府知事を使ってストップさせたという話もある」(同)

 しかし、これで小池氏と橋下氏に亀裂が入ったかと言えばノーだという。
 「2人は今も密に連絡を取っている。しかし一方で、安倍首相も橋下氏と連絡を取っていることは間違いない」(前出・小池氏周辺関係者)

 今後の小池氏の行く末を決めそうな“第三幕”。果たして安倍官邸への噛み付きで、上昇気流に乗ることはできるか。

社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ