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富士S 完全復活 マルカシェンクが重賞V2に躍起

 菊花賞ウイークの今週、東京競馬場ではマイルCSの前哨戦となる「第11回富士S」(GIII、芝1600メートル)が行われる。好メンバーが顔をそろえたなか、主役の期待を集めるのはマルカシェンク。前走の関屋記念では2005年のデイリー2歳杯以来、3年ぶりとなる重賞制覇を達成した。完全復活した素質馬の次なる目標はGIタイトル。そのためにも秋初戦のここは譲れない。

 「秋に向け、何とか賞金を加算しておきたい」。マルカシェンクにとって、関屋記念はまさに秋のGIを見据えた戦いだった。そこで、きっちり賞金を加算。河内師の思惑通りに重賞をもぎ取った。
 4角最後方から上がり3F32秒3の“鬼脚”を繰り出しての直線一気。「前走は期待通り、いい脚を使ってくれた。これで馬も自信を取り戻してくれたんじゃないかな」。この勝利は厩舎にとっても特別な一勝となった。開業4年目にして、初めて手に入れた重賞タイトルだった。
 前走後は宮城県の山元トレセンに放牧へ。1カ月の休養を挟んで9月10日に栗東へと戻ってきた。帰厩後も順調な調整過程を歩んでおり、1週前の15日にはCWコースで一番時計となる6F78秒8をマークした。
 「ひと息入ったけど、仕上がりはすごくいい。気性的にポン駆けの利くタイプだし、ここで結果を出せなければGIうんぬんはいってられないからね。いいスタートを切りたい」
 旧瀬戸口厩舎に所属していた2歳時には、無傷の3連勝を飾り、皐月賞候補の一番手に目されたほど。かつての僚友メイショウサムソンをしのぐといわれた大物が、反逆のシーズンを迎えた。

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