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専門医に聞け! Q&A 体が歪むカバンの持ち方

 Q:職場の同僚に、「後ろから見ると、かなり体が歪み右肩が下がっている。肩掛けカバンのせいでは?」と言われました。中学生の頃からカバンはショルダーで、いつも右肩にかけます。本当にカバンのせいで体が歪みますか。(28歳・広告制作会社勤務)

 A:私たちは、仕事など日常生活において、利き腕のほうを偏って使うものです。現代の日常生活に欠かせない物にカバンがありますが、これもまた、同じ側の手に持ったり肩にかけたりすることで、体が歪む原因となります。
 利き手の右側でカバンを持ったり、右の肩にかけるのを習慣にすると胸椎が右に湾曲します。背骨は、上から、頸椎、胸椎、腰椎が並んでおり、上半身の大半は胸椎です。
 胸椎が右に湾曲すると、右の肩が下がります。しかし、体は自然にバランスをとろうとするため、頸椎が左に曲がり、それにつれて右の肩が上がってきます。
 右の肩が上がる人もいれば、左の肩が上がる人もいます。左が利き手の人の場合、左手で持ったり、左の肩にかけますが、右手の人の場合とは逆の形に歪みます。利き手の側を使うのは自然なことですが、偏って使い過ぎると、体が歪むだけでなく、肩や首の凝りや腰痛など、不定愁訴の原因になります。

●左右交互に持ち替えることで改善
 仕事などで極端に片方を偏って使う生活を何十年と続けると、体の歪みは容易には治らなくなります。
 日常に持つカバンの場合、それほど極端な身体への負担になるわけではありません。しかし、体の歪みは治したほうが良いですし、ご質問の方から、比較的簡単に解消できます。
 カバンは、できれば左右均等に力がかかるリュックがよいのですが、仕事の性格上、リュックはまずいという場合もあるでしょう。
 その場合、手提げカバンやショルダーバッグは、左右交互の手で持ったり、左右の肩に交互にかけるなど工夫しましょう。
 例えば、歩いている時には、5分ごとに持ち替えます。あるいは、信号ごとに替える手もあります。
 また、電車に乗っている場合は停車駅一駅ごとに左右を替えると良いでしょう。このように、自分で決まりを作って、習慣づけるようにすれば良いのです。これを実践すれば、早い人では1カ月で改善します。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。

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