ましてや、新馬戦を勝ったばかりの若駒にとっては、たった一度のアクシデントが致命傷になりかねない。
函館2歳Sのステラリードは、まさにその命題をどう解くか、自身の身をもって示す立場にあったように思うが、スタートで行き切れず。中団のインで、前の馬に乗りかかることのないよう、コスられてパニックにならないよう、何とか進路を見出す…岩田クンの騎乗フォームも、おっかなビックリのように映った(笑)。
直線の入り口でもインで我慢を重ねながら馬群がバラけるのを待ち続けたが、鞍上の意図するところに何とか反応し、残り1Fでスパッと抜け出して見せ、結果オーライ。走破タイムの1分9秒7は特筆すべき数字ではないものの、中間枠を引き当て、すんなりと流れに乗っていれば、コンマ3、4秒は短縮できたはず。この我慢が距離延長に対する指針にもなる。
あとは桜花賞へ向け、じっくりとローテーションを構築するのみ。懸念のひとつだった馬体減やイレ込みも見られず、パドックでは体重以上に体を大きく見せていたのも好感が持てますね(点数をつけるとすれば、4をあげてもいいかな?)。
対照的に2着のキョウエイアシュラは、末脚の破壊力は認めるものの、一戦ごとにイレ込みがキツくなってきた。輸送競馬への対応と体調維持がこれからの課題になってくるかもしれない。
新潟のダリア賞のプリンセスメモリーは、人気こそなかったものの、初陣の直線芝1000メートルを55秒4の好時計(同日の古馬500万と同タイム)で駆けた馬。ダリア賞完勝は決してフロックではない。
新潟は土日とも雨の残る曇天。良馬場発表とはいえ、時計は1秒弱を差し引いて考えた方がいい。
となると、トレモロの芝1200メートル1分10秒5もマズマズ(個人的にはダートに、より適性を感じるが)。ただ、日曜芝1600メートルのフローライゼは、1秒を差し引いても1分37秒2はモノ足りない。
小倉ダート1000メートルのベネラは、さすがサウスヴィグラスの半妹。芝は未知数とはいえ、59秒7で5馬身差の圧勝なら、短距離ダートのオープンは約束されたようなものか。
札幌の芝1800メートル勝ちのモズは、仕上がりひと息の見切り発車の状態で、1分51秒8なら合格点。ただ、札幌2歳Sうんぬんを断言するには、ちょっと危険かも(笑)。