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プロキオンS 3歳馬シルクビッグタイムがワイルドワンダーに挑戦状

 宝塚記念でわいた3回阪神競馬も今週がオーラス。フィナーレを飾るのは、秋のダートGIを見据えた面々が激突する「第13回プロキオンS」(GIII ダ1400m 13日)だ。注目はシルクビッグタイム、ラインドライブ、ワイルドワンダーの“三本の矢”で攻勢をかける久保田厩舎。ここでは3歳の若武者シルクビッグタイムにスポットライトを当てた。

 連覇を目指すワイルドワンダーの前に立ちはだかるシルクビッグタイムは、同じ屋根の下に暮らす今が成長期の3歳馬だ。
 キャリアは5戦と浅いが、「潜在能力はワイルドワンダー、ラインドライブの2頭とそん色ない」と三浦調教厩務員は力を込めた。この馬が大物と呼ばれるゆえんは<3100>とダートで底を見せていないこともさることながら、勝ちっぷりがハンパではない。
 “アウェー”阪神での新馬戦は、実に1秒4の大差をつけて逃げ切る驚異のパフォーマンスを披露。返す刀で500万→バイオレットSと無敵の3連勝を達成。しかも、後続を0秒7、0秒3突き放しているのだからおそれいる。
 卓越したスピードは天性のもので、これが一番の長所。「でも、逃げなくても競馬はできる」と三浦さんはセンスの良さも強調した。実際、バイオレットSは5番手からの抜け出しV。また、ユニコーンS(2着)も中団からの競馬だった。
 その前走はユビキタスに7馬身と決定的な差をつけられたが、あれが実力ではない。「休み明けで体の張りがいまひとつだったし、数字以上に細かった」と三浦さんは分析する。
 一度使った効果は絶大で上積みは大きい。1週前追い切り(2日、Wコース)では単走ながら、終始抜群の手応えで5F65秒0をマークする軽快なフットワークを披露している。
 「前走とは状態は雲泥の差。千四もベストだし、53kgならチャンスは十分ある」と三浦さんは力強く締めくくった。

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