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古代エジプト文明の研究でも世界を牽引してきた、歴史の殿堂として知られるイギリスの大英博物館。その研究成果を紹介する同展は、6体のミイラを選りすぐり、CTスキャンを用いた画像解析によって、外側からはうかがい知ることのできないミイラの謎を解き明かし、古代エジプト人の生き様や文化を紹介している。
王家の所領を管理する役人、代々続く名家の神官、既婚女性、幼い子どもなど、展示される6体のミイラは、年齢や性別、社会的立場や暮らしていた時代も様々。CTデータを元にした高精度の映像や、「食」「健康」「音楽」「家族」などのテーマに沿った展示物を交え、各ミイラの生活や人生を解き明かしている。神々の像やミイラ作りの道具は、古代エジプトの進行や死生観を垣間見せる一方、女性の装飾品や子どものおもちゃなどは、今も昔も変わらない人々の暮らしが感じられる。
また、2019年に日本の調査隊が発見し、現在も調査が続いているサッカラ遺跡のカタコンベ(地下集団墓地)を実寸大の部分模型で再現するなど、日本独自の展示も実施。あわせて、鳥類学者であり冒険家でもあった蜂須賀正氏氏がエジプトで入手し、国立科学博物館に寄贈した猫のミイラも初公開される。こちらのCTスキャンデータも必見だ。
「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」は、国立科学博物館にて2022年1月12日まで開催予定。
https://daiei-miira.exhibit.jp/