古代エジプト
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ミステリー 2023年07月02日 23時00分
都市開発か、歴史的な遺跡の維持か エジプトで "死者の都市”が都市開発で全壊の危機に
エジプトの各地には古代エジプト時代から続く様々な時代の遺跡が眠っている。首都カイロにあるモカッタム・ヒルズ麓の遺跡が、新しい道路を建設するために破壊されようとしているため地元の人々が抗議の声を上げているという。 7世紀ごろ、イスラム教徒の征服者たちがエジプトに到着し、この国の文化に多大な影響を与えた。この時の軍事作戦の指揮官だったアムル・イブン・アル・アスは後にエジプト総督となり、この地を支配した。 征服者たちに占領されてから数年間、エジプト人支配者たちはこの地に残る歴史の重要性を理解し、多くの人が眠るネクロポリスを現在「死者の都市」として知られる墓地へと広げてきた。 >>古代エジプトの謎多き王妃ネフェルティティ その墓とミイラに迫る<< 以降数百年間、ネクロポリスには王族、政治家、学者、作家などの人物が眠る墓、霊廟、建築的価値のあるものがずらりと並ぶ。墓地のいくつかはユネスコの世界遺産に登録されている。 この地域にまだ住んでいる人たちもいるのだが、彼らの土地も含め歴史的遺跡の大部分が、政府の強引な道路建設プロジェクトによって取り壊しが進みつつあるというのだ。 エジプト当局は今回の道路建設について「カイロの交通渋滞を緩和するため」と主張しているが、「この計画は単にエリートの利益のために展開されているにすぎず、労働者階級の意見にはまったく関心がない」と反対側は主張している。 この工事に関する関心が高まったのは2020年、2つの道路網の建設がネクロポリスのマムルーク朝時代の箇所を傷つけて物議を醸したときだった。 この時の被害はネクロポリス全体の1%に相当する規模だったが、それでも欧州の大規模な墓地と同等か倍以上の広さが失われたという。 この一件で国民、メディア、ユネスコから大きな反発が起こり、この道路開発プロジェクトは停止した。 しかし1カ月前になって再びネクロポリスの近くで工事が始まった。地元の人々は、この建設プロジェクトがかえって街の都市構造を台無しにしていると訴える。特に破壊されつつある何百ものイスラム建築の宝物や葬儀の美術品について懸念を表明している。 『Architecture for the Dead: Cairo's Medieval Necropolis(死者のための建築:カイロの中世ネクロポリス)』の著者で、パリの持続可能な開発研究所の研究責任者であるガリラ・エル・カディ氏は次のように語る。 「1400年前の歴史的遺産が失われたことは、とてつもない損失です。そこに埋葬された人々の墓に関する損失であり、これらの場所の記憶に関する損失であり、最後の安息の地における(死者の)安全に関する損失です」 都市開発も重要だが、歴史的な遺跡の保存や維持もまた重要。エジプトの首都で起きる都市開発問題は一体どのような結末を迎えるのだろうか。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Treasure-trove 'City of the Dead' reduced to rubble and at risk of total destruction(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/world-news/treasure-trove-city-dead-reduced-30318283
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ミステリー 2022年10月01日 23時00分
古代エジプトの謎多き王妃ネフェルティティ その墓とミイラに迫る
古代エジプトの王や王妃の中でも有名な人物は多々いる。中でも精巧な胸像が現存しており、その美貌が現代にも伝わっている人物がネフェルティティ女王だ。 ネフェルティティは古代エジプトの第18王朝時代、長年にわたり夫のファラオであるアクエンアテンとともに古代エジプトを統治していた。アクエンアテンの死後はツタンカーメン王が跡を継いだのだが、アクエンアテンが行った宗教的改革により死後は国内が混乱したため、ネフェルネフェルウアトンという名前のファラオが短い間統治したとも言われている。このネフェルネフェルウアトンは経歴がほぼ謎のため、実はネフェルティティが名前を変えて代理統治していたのではないかという説を唱える専門家もいるほどだ。 >>自警団やそっくりさん騒動も!4年ぶりに復活した怪人「ギンプ・マン」<< ネフェルティティを謎めいた存在にしているのは、彼女の墓が発見されていないことにも由来している。ツタンカーメンが好例だが、記述が少なくても墓が見つかればその副葬品や墓に記された内容で、生前のことをある程度、把握することが可能となるからだ。 長年にわたりネフェルティティの墓を見つけるため、多くの考古学者たちが調査・研究を行ってきたが、未だに彼女の墓やミイラの所在は判明していない。 2015年にはニコラス・リーブス氏が「ツタンカーメンの墓の壁の後ろに隠し部屋があり、ネフェルティティのミイラがそこで発見されるのではないか」と指摘して注目を集めた。この時彼は「ツタンカーメンの墓の壁の中に仕込まれた、隠し扉の輪郭と思われるものを少なくとも1つは発見した」と発表。この結果を受けてエジプト当局は複数回の地中探知レーダーによるスキャンを実施した。中には隠れた部屋の存在を示す証拠らしきものもあったが、最終的な結論は出ないままで終了していた。 しかし先日、考古学者のザヒ・ハワス博士が、ネフェルティティ女王の「居場所」を実際に発見し、今年の秋には自分が知っていることをすべて明らかにするつもりだと発表したのである。 彼の主張は王家の谷にあるKV 21墓から発見された2つの無名のミイラを中心にしていると考えられている。どちらも女性の遺骨で、ツタンカーメンの妻であったアンケセナーメン王妃の可能性が考えられているが、今のところ決定的な身元特定には至っていない。しかしザヒ・ハワス博士はこのミイラの1つは間違いなくネフェルティティだと信じているようで、「10月には、ツタンカーメンの妻アンケセナーメンとその母親ネフェルティティのミイラの発見を発表できるだろう」 とインディペンデント紙に語っている。 一方で、ツタンカーメンの墓の壁に隠された象形文字の形から、再びネフェルティティの墓の存在を示す新たな証拠が浮上した。ツタンカーメンの墓には彼が後継者によって埋葬される様子が描かれているのだが、この絵はもともとネフェルティティ女王の埋葬を表している下書きが存在していたというのだ。 「壁画にはツタンカーメンを埋葬する神官のアイの姿とカルトゥーシュ(王等の名前が内部に刻まれた楕円形の輪郭)が描かれていますが、その下にはツタンカーメンの名前が入ったカルトゥーシュがありました。そのため、このシーンはもともとツタンカーメンが前任者であるネフェルティティを埋葬しているものだったと証明できます」 と、リーブス氏はガーディアン紙に語っている。 なお、リーブス氏はこの事実から、ツタンカーメンの墓がネフェルティティ女王の埋葬室を含めたもっと大きな複合墓の外側の部分にすぎないとも主張している。彼と同様の主張を行っている専門家は他にもおり、レーダー専門家のジョージ・バラード氏もまた「ツタンカーメン王の埋葬室のどこかに隠された入り口がある」と主張していた。 果たして、ツタンカーメンの墓からネフェルティティ王妃の謎に迫ることはできるのか。今後の調査が気になるところだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Zahi Hawass claims that he has found the tomb of Queen Nefertitihttps://www.unexplained-mysteries.com/news/360769/zahi-hawass-claims-that-he-has-found-the-tomb-of-queen-nefertitiNew evidence points to presence of hidden chamber in King Tut's tombhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/360889/new-evidence-points-to-presence-of-hidden-chamber-in-king-tuts-tomb
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レジャー 2021年10月18日 08時00分
初公開、猫のミイラも! CTスキャン画像でミイラの謎を解明、古代エジプト文明の暮らしを感じる展示も
14日から、国立科学博物館(東京・上野公園)で特別展「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」が開催されている。 >>全ての写真を見る<< 古代エジプト文明の研究でも世界を牽引してきた、歴史の殿堂として知られるイギリスの大英博物館。その研究成果を紹介する同展は、6体のミイラを選りすぐり、CTスキャンを用いた画像解析によって、外側からはうかがい知ることのできないミイラの謎を解き明かし、古代エジプト人の生き様や文化を紹介している。 王家の所領を管理する役人、代々続く名家の神官、既婚女性、幼い子どもなど、展示される6体のミイラは、年齢や性別、社会的立場や暮らしていた時代も様々。CTデータを元にした高精度の映像や、「食」「健康」「音楽」「家族」などのテーマに沿った展示物を交え、各ミイラの生活や人生を解き明かしている。神々の像やミイラ作りの道具は、古代エジプトの進行や死生観を垣間見せる一方、女性の装飾品や子どものおもちゃなどは、今も昔も変わらない人々の暮らしが感じられる。 また、2019年に日本の調査隊が発見し、現在も調査が続いているサッカラ遺跡のカタコンベ(地下集団墓地)を実寸大の部分模型で再現するなど、日本独自の展示も実施。あわせて、鳥類学者であり冒険家でもあった蜂須賀正氏氏がエジプトで入手し、国立科学博物館に寄贈した猫のミイラも初公開される。こちらのCTスキャンデータも必見だ。 「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」は、国立科学博物館にて2022年1月12日まで開催予定。https://daiei-miira.exhibit.jp/
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