アメリカ・テキサス州からカリフォルニア州に向かう飛行機内で、男性が、「前の人がリクライニングシートを倒したせいでパソコンが壊れた」という旨のツイートをし、男性が乗っていた飛行機であるデルタ航空がそのツイートに反応したと、海外ニュースサイト『The Independent』と『THE Sun』が3月2日までに報じた。
報道によると、男性は座席の机の上に置かれた16インチのMacBook Proの液晶画面が粉々に壊れた写真とともに、「提案。前の座席の人がリクライニングを倒してパソコンが壊れるのを防ぐために、リクライニングを倒さないように警告するサインを設けたり、他の方法があるといいと思う」とデルタ航空の公式Twitter宛にツイートしたそうだ。
男性のツイートは話題を呼び、3月16日現在までに、600近いコメントと約5700のいいねがついた。『The Independent』は画面が割れたパソコンの写真を掲載しているが、パソコンの画面の中央には大きなヒビがいくつも入り、画面の3分の2が黒くなっている。男性は続けて、「客室乗務員に話したが、『すべてのお客様がリクライニングを使用できる権利がある』と言われた」とツイートし、航空会社の対応に不満を漏らした。
男性のツイートを受け、デルタ航空は男性に「当社のHPにあるフォーマットから直接ご連絡ください。損害について話し合いましょう」とリプライ。その後、男性はデルタ航空とメールでやりとりをしたそうで、男性は、デルタ航空から75ドル(約8000円)のギフトカードと7500マイルの提供を提案されたことをTwitterで報告し、男性は、デルタ航空からの提案を素晴らしいと絶賛している。
男性の一連のツイートを見た人からは、「私も全く同じ経験をした。君の怒りや辛さが分かるよ」「リクライニングを倒す前に前の座席の人は一言、声を掛けるべきだった」「デルタ航空の対応は素晴らしいけど、ギフトカードとマイルではパソコンを修理できる金額に見合わない。結局、修理は自分でしろってことでしょ」という男性に同情する声もあったが、「パソコンの画面が割れるほど前の座席の人が高速でリクライニングを倒すことなんてあるのだろうか」「パソコンの置き方が悪かったのではないか」などの疑問の声も挙がっていた。
リクライニングによるトラブルは海外だけではなく、日本でも新幹線や飛行機内で起きている。
インターネット上では、「飛行機でフライト中ずっと、前の席の人が目一杯リクライニングを倒していたせいで気分が悪くなった。事情を話してやめてもらえないかお願いしたら、キレられ、降りるまで気まずかった」「新幹線で机にお弁当を広げて食べていたら、前の席の人が勢いよくリクライニングを倒し、お弁当が机から落っこちた」など、今回の男性と同じように前の席の人がリクライニングを倒したことで被害を被った経験が報告されている。
一方で、「飛行機で声を掛けずにリクライニングを倒してしまったら、後ろの席の人にずっと座席を後ろから蹴られていて怖かった」など、リクライニングを倒したことで後ろの席の人から嫌がらせをされた人もいるようだ。
リクライニングを倒す時のコミュニケーションは、国内外で多くの議論を呼んでいるようだ。
記事内の引用について
「‘SELFISH B*****D CASTRATED MY LIVELIHOOD’: MAN FURIOUS AFTER PASSENGER DESTROYS HIS LAPTOP ON FLIGHT BY RECLINING SEAT」(The Independent)より
https://www.independent.co.uk/travel/news-and-advice/recline-seat-flight-plane-laptop-destroyed-broken-macbook-delta-a9368496.html
「WATCH YOUR BACK Passenger reclines seat on plane destroying person behind’s laptop」(THE Sun)より
https://www.thesun.co.uk/travel/11079350/passenger-recline-seat-laptop-destroyed-delta/