金メダル確実といわれていたアテネ五輪マラソンの覇者、野口みずき選手が、不運にも肉離れでリタイア。この4年間、北京オリンピックに出て、再度金メダルを手にすることだけに全精力。彼女の人生そのものでしたが、運命の神様は何ともシビアです。
自分に厳しく、そして毎日がビックリするようなハードな練習。常人であれば、とっくに悲鳴を上げているはずですが、彼女はまったく動じません。スパルタ練習は自分を鍛える金メダルへのマニュアルのひとつと、考えたのかもしれません。肉離れを回避するような練習はなかったのか。中国やスイス入りし、厳しい条件下で連日走り込んだ成果とはいったいなにか。小さな体を目いっぱい駆使して走る野口みずき選手。ロンドンでの彼女の快走に、期待したいものです。
さて、早いもので新潟は、今週から3回開催。あとひと月で舞台は中山に移動。まさに夏競馬、最高潮のシーズンです。土曜日のメーンは1000万の「月岡温泉特別」。芝1600mのマイル戦です。加えてハンデ戦。この燃えるような炎天下の中、それぞれに不安を抱えてのレースに、波乱の予感がします。
シュヴァルドールに注目。マイル戦はこれまで<2101>と、最も得意とする距離。唯一の着外が馬体が激減し、おまけに出遅れた2走前の金峰山特別だけ。まさにベストです。
前走の五頭連峰特別では超スローの展開を、最後方グループから直線だけで急追。1番人気のニシノコンドコソや、ゴールドアグリ、セプターレイン等の有力馬に先着。しかも、当時は2カ月ぶりの実戦で、馬体も12kg増加。そんな状態で勝ち馬と0秒6差。大収穫といっていい内容です。また、レースの上がり3Fが33秒9という強烈な破壊力を披露。新潟外回りは最高の舞台です。
5歳馬にして、まだ12戦のキャリア。多くの未知なる成長力を残しています。何より、いつも57kgで走り込んでいた同馬にとって、今回54kgで出走できることは大きな魅力。叩き一変!一気差しです。