キツくはないが、キレ芸、といったところ。
つい先日も番組で、嵐の松本の顔を「くどい」と言い、コアなジャニファンから総スカンを食らったばかりだが、何故にいまさらモー娘。? という読者も多いだろう。思えば、吉澤ひとみの田舎に泊まろう山梨編出演、ゴマキのどん底ヌードなど、昨今の元・モー娘。メンバーの迷走ぶりには、盛者必衰の理をあらわす、という言葉がぴったり。
しかし、道重の場合、現在もモーニング娘。のメンバーでもありながら昨年来普通の視聴者が観るバラエティー番組に何度かピン出演。そんないわば“アウェイ”の地で、コアファンの間ではつとに有名だという、「私は子供の頃から可愛いとしか言われたことはない」(道重)というナルシストキャラと顔に似合わぬ毒舌キャラ、の両方を出しきり、視聴者に出演インパクトを与えて検索急上昇ワードに躍り出た。これをきっかけに、現在バラエティー番組に数多く出演…およそそんな経緯がある。
自分を可愛いと言ったり、身もふたもないようなことに目付けして発言する道重に対し、ヤフー知恵袋には、〔淳さんは本当に「極度に可愛い」って思ってるんでしょうか?〕など敵意ある質問が寄せられている。一般論として、(言いたいことを言う、出てきてはいけない人が出てきた)、とつい思われても仕方ないのかもしれないが、ほんとうはどういうキャラだろう。
道重のキャラといえば−−。
最も思い出されるのが、03年の6期オーディション。彼女は、スーパーウルトラ音痴だった。知らない人のために説明すると、ともかく並の酔っ払いのおじさんではまったく敵わないくらい、まったく音が取れないのである。アーティストを目指した自体かなりすごい。
結局つんく氏が道重を選んだ理由は、「天才には、“可愛い天才”もあるから」というものだった。「音痴だけど可愛いから受かった」という彼女の持ちネタは、たんに事実であり、決して押しが強いばかりではなさそう。天然ものなのだ。
「人類最高の私が出ているので視聴率がいまぐんぐん上がっている」(TBS・あいまいナ!)
「ネットで自作自演している」(ロンドンハーツより)
男性ファンに媚びるより先にへんなことを真顔で言うその情けない姿を大事にしているふうな彼女の様子は、モーニング娘。入りの顛末同様にちょっと個性的だ。ひょっとして、宇部市出身という田舎少女らしい素直さや芯の強さに由来するキャラなのだろうか?
外からみれば、いかにも天下取ったるでえ、という印象が対照的なmisonoとのバトルなどはなかなか面白いので、まだまだテレビを賑わしそうだ。