崇城大(熊本県熊本市西区池田)工学部の男性准教授(61)が、よりによって、講義中に女子学生の体を触るセクハラ行為を行っていたことが明らかになった。准教授は7月31日付で、停職3カ月の懲戒処分を受け、処分が明ける11月からは、学生との接触が少ない事務職に配置換えになる予定。
同大によると、准教授は6〜7月、講義中に計3回、女子学生の胸や肩などを触ったという。7月に女子学生が、学内のハラスメント防止対策委員会に相談して発覚。その後の調査で、複数の女子学生が同様の被害を訴えた。
准教授は「体に触れたかもしれないが故意ではない」と否定したが、「学生に嫌な思いをさせて申し訳ない」と処分を受け入れた。
同大では、被害を受けた女子学生の心情や精神状況等を総合的に考慮して、あえて公表はしなかったとしている。
この准教授のセクハラ行為は“初犯”ではなく、07年にも女子留学生へのセクハラで訓告処分を受けていた。同大は2度目とあって、さすがに「教員にふさわしくない」として、教職からはずすことを決めた。
これまで、同大ではセクハラ防止のため、「ハラスメント防止に関する規程」や「ハラスメント防止ガイドライン」を定めて、大学内に複数のハラスメント相談窓口を設置するほか、ハラスメント調査委員会、ハラスメント防止対策委員会などの体制を整えていたが、今回の事態に至った。
中山峰男学長は「今後、一段と防止体制を強化するほか、教職員及び学生に対してハラスメントの防止を粘り強く訴え指導していく所存です」とコメントした。
(蔵元英二)