「じゃあ、せっかくだからユウカちゃんにアフター付き合ってもらおうかな」
と告げると、彼女は白い歯をみせて喜びを表現した後、黒服になにやら言伝した。どうやら、これから帰り支度をするらしい。
「誰か他のコが席についても浮気しちゃだめだよ♡」
そう言い残し、そそくさと席を立つユウカちゃん。
連れの営業マンも、ほぼ同じタイミングでアフターに行くキャバ嬢を指名。店の会計は、1時間ちょっと飲んで、1人1万5000円ほど。この街の相場からいえば、そう高くはない。
男2人で店を出ると、各々がアフターの店へと散っていった。ここからは個人プレイだ。
ユウカちゃんと待ち合わせた店は、軽く食事もできるダイニングバー。待つこと20分、膝丈のスカートと白いロングコートに着替えたユウカちゃんが現れた。
いかにもキャバ嬢というお店でのワンピース姿とはイメージが違うが、髪の毛はアップしたままで、足元もヒール姿。結婚式の二次会帰りのOLのような色気が漂っている。
注文したビールを半分ほど飲み干した彼女は、頬を赤らめて語り始めた。
「ケータイの支払いがやばいときとか、たまにあるじゃないですか。そういうときにフラッとお店に顔を出して接客して、アフターでお小遣いを稼ぐんです。あの店は、私みたいな働き方してる子が多くて、水商売とかパパ活っぽい感じがしないのが人気みたい。“暗黙のルール”みたいなものだけど、アフターにかかるお金がハッキリしてるのも安心するみたい。お客さんは40代から70代まで、どちらかというと年配の方が多いかな」
日中は有名ホテルのバンケットルームで配膳の仕事をしているというユウカちゃん。あの店で働くのは月に2〜3回ほどだという。
「で、どうします? 今晩、したい?」
小悪魔のように記者の瞳を覗き込む彼女に、コクリと頷く。
「じゃあ、2時間制のラブホがすぐ近くにあるから、歩いて行きましょう。電車がある時間に帰れなかったら、泊まりでもいいですよ。追加料金? いらないです。お客さん、優しそうだし」
かくして、彼女オススメのラブホにチェックイン。部屋には洋物のポルノが大画面で流され、ご丁寧に「消毒済み」シールを貼った電マまで備え付けてある。
部屋に入るやいなや、首に手を回してくるユウカちゃん。ねっとりとディープキスをしながら潤んだ目で聞いてくる。
「洋服、脱がせたい? 下着もとりたい? じゃあ、とって♡」
一緒にシャワーを浴びながら彼女のアソコに目をやると、なんとパイパンではないか。イマドキの子は多いと聞くが、昭和世代のオジサンは、それだけで得した気分になる。
最後まで恋人気分のプレイを楽しみ、すっかり満足した記者は「一緒に泊まりたい」と彼女に告げ、朝までにトータル3回も挑んでしまった。
結局、この晩に使った総額は8万円弱。十分、その金額に見合う一夜だった。