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マイルGP アンパサンドがマイル路線に殴り込み

 春…それは変化のとき。多士済々なメンバーが顔をそろえた今週の大井競馬のメーン「第14回マイルGP」(SII 1600m 9日)で、昨年の東京ダービー馬アンパサンドが新たな一面を見せようとしている。本質的にはマイルが合うと思うと以前から話していた池田孝師は、ダービー以来10カ月ぶりの勝利を目指し、愛馬をマイル仕様に変身させた。

 昨年、クラシック街道を歩んだアンパサンドは2000m前後を中心にローテーションが組まれてきた。むろん、年明け初戦の川崎記念では中央の強豪を相手に4着と、この距離でも南関東トップクラスの力は持っている。
 だが、王道を突き進んできた一方で、陣営にはジレンマもあった。池田孝師は「血統、体形など総合的に考えるとマイルぐらいの距離が最も合うのではないか」と以前から口にしていた。
 そして、距離の選択肢が増える古馬になった今年、陣営は思い切ってダート・マイル戦の最高峰に挑むことを決断した。半マイルから気合をつけて11秒台のラップを刻む短距離重視の調教方法に変えて臨んだフェブラリーSは、「マイル仕様」への変身を試みた愛馬の力を試す絶好の機会となった。
 「相手がかなり強いのはわかっていたが、直線の坂をこなしただけでもかなりの収穫があった。あれから反応が良くなって、テンにモタつくところも解消されたしね。現段階でマイルへのシフトチェンジは成功といっていいと思う。後々、また長いところを使ったときにもこの経験は生きるはずだしね」
 結果10着とはいえ、今後に向けて期するものはあった。フェブラリーSで思うような手応えが得られなければマイルGPの前に、東京シティ盃(1200m)出走という強行軍もいとわない姿勢だったが、トレーナーは愛馬に及第点を与えた。
 3歳時、どうしてもクラシックに縛られてしまうのは、ホースマンの悲しい性(さが)であり、宿命でもある。だが、古馬になって自分の土俵に戻り、大成していった馬は過去にも少なくない。自らの力を百パーセント発揮すべく新たな舞台へ。春、変化を遂げたダービー馬が新たなスタートを切る。

 【最終追いVTR】5日、小向トレセン(左回り)で佐藤博騎手を背に追われた。馬場の8分どころを通り、5F66秒0-49秒8-37秒3-12秒4(強め)。重心の低いフットワークが目立ち、終いもしっかりした脚色でゴール板を駆け抜けた。
 「小向では、それほど動くタイプじゃないからね。左回りでの時計はこんなもの。左トモが良化し、ササる面もそれほど見せなくなってきたので、右回りの本番が楽しみ」師はダービー以来の勝利へ手応えをつかんでいた。

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