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フェブラリーS 砂の絶対王者ヴァーミリアンが勝って世界へ

 絶対王者が力の違いを見せつける。「第25回フェブラリーS」(GI 東京ダ1600m 24日)の最終調整が21日、行われ、ヴァーミリアンが絶好の仕上がりを披露した。ドバイワールドCへの壮行戦だった川崎記念を脚部不安で回避したが、大事には至らず、その後は順調に乗り込まれてきた。昨秋のダートGI3連戦で“グランドスラム”を達成した砂の中距離王が、マイルでも頂点に君臨する。
 最強馬はどこまでも前向きだ。大きな誤算も、ヴァーミリアンはプラス材料にかえてしまう。
 「この後、予定しているドバイワールドCはパワーだけでなく、スピードも要求される。二千といっても、チンタラ走っていては勝てないレースだからね。前哨戦で忙しいマイル戦を走るのはむしろプラスじゃないかな」
 久保助手はそう自信満々にうなずいた。
 本来なら2000mの川崎記念を叩き台にドバイ遠征に向かう予定だったが、その川崎記念を飛節炎のため取り消した。当初のローテーションが狂ったのは間違いない事実だが、影響が最小限だっため陣営は強気でいられる。
 「取り消したといっても症状は軽く、すぐに運動が再開できたほど。影響はまったくない」と言い切った。
 その言葉通り、調教は順調に進んでいる。1週前追い切りは栗東坂路で800mを52秒5→13秒3をマークした。時計自体はそれほど目立つものではないが、攻め駆けしない馬だけに十分及第点だろう。

 今回は一昨年のフェブラリーS以来のマイル戦だが、「昨年、ドバイを使ったあたりから馬がガラリと変わってきた。上がりの脚がしっかりしてきたし、今ならマイルでも中団あたりにつけられるはず」とうなずいた。
 追い比べなら負けない。自信を確信に変えて、ヴァーミリアンは砂の国へと旅立つ。

 【最終追いVTR】攻め駆けしないタイプだけに、坂路で800m52秒1ならこの馬としては合格点。追ってからの反応も上々で、ゴール前は力強く伸びた。取消後だが、馬体の張りも良く、影響は皆無といっていいだろう。

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