「最も有名なのは、八甲田山の軍人さんたちが行進している、衝撃のテレビ映像ではないでしょうか。闇夜に白く浮かび上がった軍人さん達が2列縦隊で行進している様子を、テレビカメラがはっきり捉えたのだから驚きです。たんなる光の点滅による影、ということでは説明できないような複雑な動き…まさにさまよえる軍人さんが黙々と行進している姿に見えます」(心霊ライター)
後藤伍長率いる日本陸軍による参加者210名中199人が死亡した、雪中行軍遭難事件の現場付近では、今でも犠牲者達の霊が見られるという噂が絶えない。
軍人さんが現れる…。そんなスポットは他にもある。
鹿児島県。西郷隆盛をはじめとする西南戦争の犠牲者たちが眠る、南洲墓地にも、終始足音が聞こえるという証言がある。しかし、周辺にはそれ以上の恐ろしいスポットがあるのだそうだ。
「西郷さんの銅像は、鹿児島市街地に位置する城山公園、つまり西郷さんの遺体とは別の場所にあります。そこからすぐのところにある某神社一帯には、『開国進取論』で知られる島津斉彬公と戊辰之役の戦没志士たちの碑があり、さらに奥まったところには、いかにも寂れた無名墓碑が立ち並ぶ共同墓地がある。その周辺で、実際に志士が現れて手招きした、という幽霊目撃談があるんです」(同)
寂れた墓碑が閑散とした丘の上に点在するような軍人墓地は、全国にあまた点在し、それぞれ「軍人さんが歩く」などの怪談の発生場所となってしまっている。
しかしながら、こういった戦禍の犠牲者達への供養を忘れてはいけないのかもしれない。