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「生きる」という大切さを伝えるコラムニスト

 統合失調症という病気は、妄想や幻覚などの多彩な症状を示す、精神疾患の一つである。その発症率は約1%弱と推計され、日本では約60万人が罹患していると予測される、決して珍しい病気ではない。その症状は極端な感情の上下、または感情の平板化状態となり、思考や感情がまとまりにくくなり、本人が困難や苦痛を感じる場合もあり、感じない場合もある。発症原因は不明であるが、神経伝達物質の極端な偏り等の脳の代謝異常と心理社会的なストレスなど環境因子の相互作用が臨床的な発症の発端になると推測されている。統合失調症から回復するためには治療や援助が必要であり、主にドーパミン遮断剤の適量の投与によって高い確率で症状の抑制が可能である。

 そのような統合失調症を克服し、障がい者支援活動をしているコラムニストが、愛知県あま市在住の松浦友宏(39歳)氏である。松浦氏は京都大学工学部高分子化学科在学中に統合失調症を発病したのだが、「すべてを受け入れ、その中で最善の生き方をしたい」という強い意思から、現在完全ではないものの克服に近い状態にまで回復している。松浦氏は障がい者雇用、福祉、代替医療などに関心を持ち、様々な活動の中、イベントで知り合ったのが障がい者支援を行う(株)ソーシャルエンタープライズという会社であった。

 現在、松浦氏は(株)ソーシャルエンタープライズの企画室に所属し、社内での松浦氏の仕事はコラムの執筆・ラジオ番組内の企画立案を担当し、障害者就労支援など、障害者のサポートをしている。障がい者施設の見学等をした際、彼の立場でしか見えないものを健常者たちに伝えるインターフェイスの役割を担っている。来年1月には、「MID FM76.1(愛知県名古屋市)」にて30分のラジオ番組を彼が担当することになる。

 コラムニストとして松浦氏の書く文章には説得力と具体性と、何より「生きたい」という前向きな気持ちが伝わってくる。今後、松浦氏の文壇での活躍が大いに期待される。また、闘病中の友達も多く、色々と相談を受ける存在にもなっている。

 なお、2011年4月には健常者の方とご結婚される予定である。現在、公私ともに充実した生活を送っている。

(「三州の河の住人」皆月 斜 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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