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根岸S(GIII、東京ダ1400メートル、2月1日) 本紙・特捜班が厳選した関東の刺客とは…

 昨日の早朝、栗東常駐の特捜班の一人から不吉な電話が…。「ワシらが長年愛用している事務所のファクスがとうとう壊れてしもうた。ウンともスンともいわんわ。これは何かあるで」
 一方で、栗東の倍以上の歴史がある美浦事務所が誇る“社宝”の大型ファクスは今もピンピン。そういえば、先週のAJCCでようやく関東馬が2009年初めての重賞勝ちを決めた。我が社のファクス同様…は大げさにしても、流れは関西馬→関東馬に傾きつつある。

 毎度のことだが、同レースも関東馬は少ない。ただ、その中にイキのいい昇り竜が一頭。今回、我々が目をつけた◎ナンヨーヒルトップがそれだ。
 東西合わせても唯一の赤門(東大出身)トレーナーである小笠調教師が「ここにきてトモがドッシリしてきて、グンと力をつけている」と熱っぽく語るように、まさに充実一途の4文字がピタリと当てはまる。

 その象徴が2走前のカペラSだ。直線は内に閉じ込められ、追い出しのタイミングが遅くなる致命的な不利。それでも、ゴーサインがかかるとグイッと脚を伸ばし、最後はレコード決着の0秒5差5着まで追い込んだ。この内容にはトレーナーも「展開が違っていたら、結果も違っていたはず」とかなりの感触を得ている。

 今回、ナンヨーをさらに後押しするのが距離短縮、コースがわりだ。東京ダ1400メートルは3走前の秋嶺S、2歳時の500万戦でともに後続に7馬身をつけて圧勝した願ってもない舞台。幅員の広い府中なら、2走前に被ったようなロスが、生じる危険性も少ない。
 出馬表をじっくりと見渡した指揮官がポツリと言った。
 「『これは強い』と思うのはバンブーエールくらい。千四が一番競馬がしやすいし、能力さえ出し切れれば、ここでもやれる手応えは十分に持っている」
 自在性があり、展開は不問のタイプ。配当的にも妙味タップリで、ここは狙わない手はない。

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